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2007 年度 実績報告書

ノッチシグナルによる骨形成制御機構の解明と骨再生治療への応用

研究課題

研究課題/領域番号 18591998
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

坂本 啓  東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教 (00302886)

研究分担者 勝部 憲一  東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (20233760)
山口 朗  東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (00142430)
キーワードZfp64 / Notch / Runx2 / C2C12 / 筋分化 / 骨分化
研究概要

われわれは骨形成のメカニズムを解明するための研究を推進する過程で、幹細胞分化制御のカギとなる因子である膜蛋白型受容体ノッチ(以下Notch)を介したシグナルに着目し、骨芽細胞の分化にNotchシグナルによる制御が支配的な役割を果たすことを示してきた。その結果、分化段階に応じた多段階的な制御機構や、Notchシグナルを介して骨形成を制御する未知の因子の存在が示唆された。これらの点を解明することを目的として研究を行った。分化段階に応じた多段階的な制御機構は当初のわれわれの予想よりも複雑であり、研究機関内に研究を終了できない可能性が強まったので、研究期間の途中からは未知の因子の同定とその機能解析に集中して研究を行った。われわれはNotchの細胞内ドメインに結合する因子を酵母2-ハイブリッド法で探索し、転写調節因子Zfp64を同定した。Zfp64とNotchとの結合は免疫共沈法等で確認した。われわれはZfp64はNotchの転写活性化作用を増強し、HeylなどのNotchの下流遺伝子の発現を増強することを見出した。われわれはZfp64は間葉系細胞に広く発現していることを示し、骨芽細胞分化に重要な転写因子であるRunx2による発現調節を受けていることを示した。培養細胞(C2C12細胞)を用いた実験から、Zfp64は筋分化を抑制し、骨芽細胞分化を促進する作用があることを示した。われわれの成果はNotchシグナル系とRunx2のシグナルをつなぐ因子の一つを同定し、その機能とその作用機序を示すことによって間葉細胞の分化制御機構の一端を明らかにしたことである。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Zfp64 participates in Notch signaling and regulates differentiation in mesenchymal cells2008

    • 著者名/発表者名
      Sakamoto K, Tamamura Y, Katsube K, Yamaguchi A.
    • 雑誌名

      Journal of Cell Science 121

      ページ: 1613-23

    • 査読あり
  • [学会発表] Zinc finger protein 64 participates in Notch signaling and regulates mesenchymal cell differentiation.2007

    • 著者名/発表者名
      Sakamoto K, Tamamura Y, Katsube K, Yamaguchi A.
    • 学会等名
      ASBMR 29th Annual Meeting
    • 発表場所
      Honolulu, Hawaii, USA
    • 年月日
      2007-09-18
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [図書] The Bone, 11月号2007

    • 著者名/発表者名
      坂本 啓(分担)
    • 総ページ数
      124
    • 出版者
      メディカルレビュー社

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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