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2006 年度 実績報告書

上皮細胞におけるSLPIによるpIgRの発現抑制について

研究課題

研究課題/領域番号 18592012
研究種目

基盤研究(C)

研究機関日本大学

研究代表者

岩瀬 孝志  日本大学, 歯学部, 講師 (80125046)

キーワードSLPI / pIgR / RT-PCR / ELISA / 上皮細胞
研究概要

本検索で使用した培養細胞IE10は扁平上皮癌由来のCa9-22細胞におけるSLPIの発現を抑制した結果、新たに粘膜上皮が発現するpIgR(polymeric immunoglobulin receptor)を発現するようになった培養細胞である。
HT-29細胞はpIgRを定常的に発現するが、培地にSLPIを1μg/mlまたは10μg/mlの濃度になるように添加して1、2および3日間培養した後、ELISA法で培地に分泌されたpIgR量を検索した結果、SLPIによりpIgR分泌量は8ng/mlから5ng/mlへと約50%減少した。また、SLPIの濃度により大差は認めなかった。しかし、1および2日の検索では今回用いた方法では検出限界以下であり、今後、再現性のある濃縮法が必要である。HT-29細胞はSalmonella(S) minnesota由来のLPS(10μg/ml)刺激によりpIgRの発現の増加が知られている。HT-29細胞をS minnesota由来のLPS(10μg/ml)およびSLPI(10μg/ml)の存在下で3日間培養し、ELISA法およびWestern blot法で培地に分泌されたpIgR量を検索した結果、LPSの添加によりpIgR濃度は10μg/mlから20μg/mlに増加を示したが、SLPIおよびLPSとSLPIを培地に添加するとpIgR濃度は両者とも5μg/mlに大きく減少した。また、RT-PCR法による遺伝子発現も大きく減少した。
また、HT-29細胞およびCaCO2細胞を同様に刺激してサイトスピン標本を作製し、抗SC抗体で染色した結果、両細胞ともSLPIにより陽性細胞が減少する傾向を示した。
以上結果からSLPIは上皮細胞におけるpIgRの発現に大きく関与することが確認された。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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