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2006 年度 実績報告書

p53遺伝子欠損上皮細胞株を用いた癌化メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 18592016
研究種目

基盤研究(C)

研究機関鶴見大学

研究代表者

山田 浩之  鶴見大学, 歯学部, 助手 (90267542)

研究分担者 斎藤 一郎  鶴見大学, 歯学部, 教授 (60147634)
美島 健二  鶴見大学, 歯学部, 助教授 (50275343)
井上 裕子  鶴見大学, 歯学部, 講師 (50367306)
キーワード上皮間葉相互作用 / p53遺伝子欠損上皮細胞 / 腫瘍発生
研究概要

本研究ではp53欠損マウス顎下腺から腺上皮細胞株を樹立し、その細胞特性を解析すると共に、唾液腺上皮の腫瘍化における間質の役割について検討した。
材料と方法:p53欠損マウス顎下腺は細切後、I型collagenをコートしたdish上に置き、組織片から遊走・増殖した上皮細胞をlimiting dilutionによりcloningして50代以上の継代培養後、腺上皮細胞株(MSE)を得た。MSEの超微構造は通法により処理したMSEをH-7000で観察した。Cytokeratin(CK)14、CK8/18およびα-smooth muscle actinの発現はWestern blottingで検討した。組織構築の検索にはMatrigel上でMSEを三次元培養iして形態変化を観察した。その後、MSE組織におけるα-amylaseの発現をRT-PCRで検索した。次にMSEを間質と様々な条件下でヌードマウスに皮下移植し、腫瘤形成の有無を経時的に観察した。腫瘤はホルマリン固定・パラフィン切片として組織学的に検索した。
結果と考察:MSEはin vitroにおいて多角形で敷石状に増殖し、介在部導管の基底細胞に特有のCK14を発現した。三次元培養では導管の形態形成に類似するelongationやbranchingを示したが、腺房の形成はなく、α-amylaseの発現も陰性であった。in vivoでは管腔面にmicrovilliを、細胞間にtight junctionを認める腺管を形成したが、腺房構造は観察されなかった。以上の結果より、MSEは腺管形成能を保持する導管・基底細胞系の細胞であると結論した。MSEはMatrigel/3T3と共に移植した実験群で腫瘤を形成し、組織学的には腺腫と3T3肉腫の混合腫瘍であった。このことからMSEの腫瘍化には間質成分である3T3の肉腫化が必須であることが明らかとなった。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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