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2007 年度 実績報告書

新規カルシウム動員メッセンジャー環状ADPリボースの痛覚伝達における役割

研究課題

研究課題/領域番号 18592036
研究機関広島大学

研究代表者

森田 克也  広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 准教授 (10116684)

研究分担者 土肥 敏博  広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (00034182)
森岡 徳光  広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (20346505)
北山 友也  広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (60363082)
北山 滋雄  岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (80177873)
キーワード環状ADPリボース / 痛覚伝達制御 / 抗アロディニア作用 / 神経因性疼痛 / 鎮痛薬 / 抗炎症薬 / 炎症性疼痛
研究概要

申請者らは平成18年度の研究において,cyclic ADP-ribose(cADPR)がリアノジン受容体を介した細胞内Ca^<2+>ダイナミックスを変化させ,脊髄において病態生理学的疼痛の発症,維持に重要な役割を果していることを明らかにしてきた.本年度はcADPRの作用修飾物質(受容体拮抗薬,イムノフィリンリガンド,cADPEの細胞膜輸送に関係するヌクレオシドトランスポーター(NT)阻害薬)に焦点をあて,各種神経因性疼痛モデルおよび慢性炎症性疼痛モデルにおけるこれらcADPR関連物質の作用から,新しい疼痛抑制約となる可能性について詳細に検討した.
本年度の研究において申請者らはcyclic ADP-ribose(cADPR)関連物質,特にcADPRの細胞膜輸送を阻害するNT阻害薬が強力な鎮痛作用を有することを見い出した.NT阻害薬は各種神経因性疼痛モデル(坐骨神経部分結紮モデル,有痛性糖尿病性ニュロパチーモデル),炎症性疼痛モデル(ホルマリンテスト,酢酸ライジングテスト),アジュバント(CFA)誘発良性炎症性疼痛モデル(関節リウマチモデル)等広範な疼痛モデルにおいて,長時間持続性で強力な鎮痛作用を示した.特に関節リウマチモデルでは鎮痛作用に加えて強力な抗浮腫,抗炎症作用を有することを明らかにした.
これらの成果はNT阻害薬が各種疼痛疾患およびリウマチ性疾患における有効な治療薬となる可能性を示すものである.加えて,NT阻害薬の作用は既存の鎮痛薬,抗リウマチ薬とは全く異なったメカニズムで作用しており,新規治療薬開発の基礎的基盤を与えるものである.
脊髄における神経-グリアネットワークにおけるcADPRの役割については検討中である.

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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