研究課題/領域番号 |
18592038
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
筑波 隆幸 長崎大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (30264055)
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研究分担者 |
山本 健二 九州大学, 大学院・歯学研究院, 教授 (40091326)
筑波 知子 (門脇 知子) 九州大学, 大学院・歯学研究院, 助教 (70336080)
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キーワード | 上皮細胞 / リソソーム / エンドソーム / プロテアーゼ / カテプシン / ノックアウトマウス |
研究概要 |
口腔内は大部分が上皮細胞で構成されており、感染、多様なストレスを遮蔽し、生体防御に寄与している。口腔内上皮に異常を認める遺伝病は多くの場合皮膚上皮の異常を伴う事が多い。近年、口腔上皮並びに皮膚上皮に異常をもたらす遺伝子として、カテプシンと称されるエンドソーム・リソソーム性プロテアーゼが注目されている。そこで本研究では、エンドソーム・リソソーム性プロテアーゼの欠如による口腔内上皮ならびに皮膚上皮の異常な分化増殖のメカニズムの共通点、相違点についての解析を試みることにより、エンド・リソソーム性プロテアーゼの上皮細胞における生理学的・病理学的機能に迫ろうとするものである。本研究では特に我々が作製したカテプシンEノックアウト(KO)マウスと野生型マウスとを比較した。まず、野生型マウスおよびカテプシンE-KOマウスについて肉眼的に口腔内上皮がどのように変化しているのかを経時的に比較精査した。歯肉部・舌部・口蓋部・舌下部・頬部の5点について検査し、その際、発赤・浮腫・欠損・乾燥・発疹の観察項目を設定し、0:観察されない、1:観察される、2:著しく観察される、の3段階評価でスコアー化した。カテプシンE-KOマウスは、野生型マウスと比較して、歯肉の肥厚が認められる個体と、殆ど認められない固体が存在しており、どのよラな理由でこのような差異をもたらしたのか現在では明らかになっていない。さらに、病理組織学的解析を行っている。口腔内上皮細胞におけるIL-6やTNF-αなどの炎症性サイトカイン量は、口腔内では有意な差は認められなかった。詳細について現在も解析中である。
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