• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2007 年度 実績報告書

炎症性骨破壊における樹状細胞の役割の解明

研究課題

研究課題/領域番号 18592047
研究機関昭和大学

研究代表者

高見 正道  昭和大学, 歯学部, 講師 (80307058)

研究分担者 上條 竜太郎  昭和大学, 歯学部, 教授 (70233939)
山田 篤  昭和大学, 歯学部, 講師 (50407558)
須澤 徹夫  昭和大学, 歯学部, 講師 (60271285)
宮本 洋一  昭和大学, 歯学部, 准教授 (20295132)
キーワード骨代謝 / 自然免疫 / 破骨細胞 / 転写因子 / 遺伝子発現 / 細胞分化 / 樹状細胞
研究概要

歯周病などの炎症性疾患では、破骨細胞の増加による異常な骨の吸収が認められる。したがって、破骨細胞の分化を調節する因子を同定できれば将来新しい治療方法の開発に役立つことが着たいされる。我々は、DNAマイクロアレイを用いて破骨細胞の分化を調節する因子を探索し、IRF-8と呼ばれる転写因子が破骨細胞の分化を抑制する役割を担うことを明らかにした。IRF-8の欠損マウスでは、破骨細胞の増加に伴う重篤な骨粗霧症の発症が観察された。このマウスから調整した破骨細胞の前駆細胞は極めて高い破骨細胞への分化ポテンシャルを持っていた。逆に、IRF-8を細胞に強制的に発現させると、破骨細胞分化は完全に抑制された。また我々は、IRF-8が破骨細胞の分化に必須の転写因子NFATc1と複合体を形成し、NFATc1の転写促進機能やそれ自身の発現を抑制することを明らかにした。さらに、微生物の構成成分を感知するToll-like receptorの活性化によって破骨細胞の分化は抑制されるが、IRF-8欠損マウスの細胞を用いると抑制作用が著しく減弱した。これは、微生物感染による骨破壊にToll-like receptorが関与し、IRF-8が破骨細胞分化を抑制する機能を担っていることを示唆する。以上の結果は、IRF-8が骨の恒常性および炎症性疾患において、骨吸収を抑制する重要な転写因子であることを意味する。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Heparin enhances osteoclastic bone resorption by inhibiting osteoprotegerin activity2007

    • 著者名/発表者名
      Irie, A., Takami, M., Kubo, H., Sekino-Suzuki, N., Kasahara, K., Sanai, Y.
    • 雑誌名

      Bone 41

      ページ: 165-174

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Characterization of synovial cell clones isolated from rheumatoid arthritis patients:possible involvement ofTNF-a in reduction ofosteoprotegerin in synovium2007

    • 著者名/発表者名
      Zhao, B., Takami, M., Miyamoto, Y., Suzanwa, T., Yamada, A., Mochizuki, A., Yasuhara, R., Wang, X., Namiki, M., Sakamoto, K., Kamijo, R.
    • 雑誌名

      Cytokine 41

      ページ: 61-70

    • 査読あり
  • [雑誌論文] TGF-β suppresses POEM expression through ERKI/2 and JNK in osteoblasts2007

    • 著者名/発表者名
      Micazono, A., Yamada, A., Morimura, N., Takami. M., Suzuki, D., Kobayashi, M., Tezuka, K., Yamamoto, M., Kamijo, R.
    • 雑誌名

      FEBS Lett. 581

      ページ: 5321-5326

    • 査読あり
  • [学会発表] Toll-like receptors and Osteoimmunology2007

    • 著者名/発表者名
      Masamichi Takami
    • 学会等名
      韓国薬学会シンポジゥム
    • 発表場所
      韓国ソウル
    • 年月日
      2007-11-07

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi