研究課題/領域番号 |
18592050
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 東京歯科大学 |
研究代表者 |
渋川 義幸 東京歯科大学, 歯学部, 講師 (30276969)
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研究分担者 |
村松 敬 東京歯科大学, 歯学部, 講師 (00276982)
下野 正基 東京歯科大学, 歯学部, 教授 (00085771)
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キーワード | 歯学 / シグナル伝達 / 神経科学 / 口腔生理学 / 歯髄 / transient receptor potential / 象牙芽細胞 |
研究概要 |
本研究の全体構想は、象牙質/歯髄の感覚受容機序における象牙芽細胞の役割を明らかにする事である。本年度は、象牙芽細胞のTRP(transient receptor potential)チャネルファミリー発現の検討を行った。 1)象牙芽細胞における侵害・熱刺激感受性TRP(TRPV1)チャネル発現: ラット象牙芽細胞からcapsaicinで活性化される内向き電流が記録された。このCapsaicin-誘発性内向き電流は、capsazepineによって抑制された。また免疫組織化学染色によって、象牙芽細胞の細胞突起部にTRPV1の免疫応答が見られた(0kumura et al., Arch.Histol.Cyto1.68:251-257;2005)。 2)牙芽細胞における冷刺激感受性TRP(TRPM8)チャネル発現: ラット象牙芽細胞にメントールを投与すると、細胞内Ca^<2+>濃度が増加した。加えて、象牙芽細胞の特異的マーカーであるdentin matrix protein-1およびdentin sialophosphoproteinに陽性反応を示した単離象牙芽細胞は、TRPM8免疫組織化学染色に陽性を示した(in Preparation)。 以上の結果は、象牙質/歯髄に加えられた熱・冷刺激が、象牙芽細胞に発現するTRPV1・TRPM8チャネルによって受容されることを示している。従って、象牙芽細胞が感覚受容細胞としての細胞機能を有することが示唆された。
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