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2006 年度 実績報告書

唾液腺細胞における末梢時計機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 18592055
研究種目

基盤研究(C)

研究機関独立行政法人産業技術総合研究所

研究代表者

大西 芳秋  独立行政法人産業技術総合研究所, 生命機能工学研究部門, 主任研究員 (60233219)

キーワード転写 / クロマチン / 生物時計
研究概要

生体における概日リズムといわれる約24時間周期の活動リズムを支配するマスター時計は、脳内視床下部の視交差上核(SCN)に存在しており、時計遺伝子(Per1,Per2,Per3,Cryl,Cry2,Clock,Bmal1,CK Iε,CKIδ,Dec1,Dec2)によるフィードバックループにより調節されている。しかしながら、多くの時計遺伝子は、脳はもとより、その他の末梢組織においても発現している。また末梢組織や細胞を用いた実験から、これら組織や細胞のみを用いても24時間のリズムを持った遺伝子の発現が観察される事より、末梢にも中枢時計と類似の機構(末梢時計)が存在している事が考えられている。本年度の研究課題において、唾液腺細胞(HSG)をグルココルチコイド刺激する事によりBmal1遺伝子の発現が概日リズムを持って発現することがRT-PCRにより観察され、HSG細胞において末梢時計機構が機能している事が示唆された。このBMAL 1により転写活性化される主要時計遺伝子の1つであるPer2遺伝子の転写調節機構を解析したところ、 BMAL:CLOCKによるE2-boxを介した転写活性化以外にE4BP4による転写抑制が必要であることを明らかにした。この転写抑制機構に機能している遺伝子調節領域は、Per2遺伝子プロモーター下流に存在していることが、NIH373細胞を用いてクロマチンレベルで証明された。この領域はヒトを含めた多くの哺乳類に保存されており、HSG細胞においても機能していることが示唆された。またE4BP4は細胞内においてBMAL:CLOCKの抑制因子であるPER2やCRY2と複合体を形成していることが判明し、このE4BP4による転写抑制機構には、 PER2やCRY2といった転写抑制因子との協調作用のあることが新たに示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] A novel E4BP4 element drives circadian expression of mPeriod22007

    • 著者名/発表者名
      Ohno T.
    • 雑誌名

      Nucleic Acids Res. 35・2

      ページ: 648-655

  • [雑誌論文] The negative transcription factor E4BP4 is associated with circadian clock protein PERIOD2.2007

    • 著者名/発表者名
      Ohno T.
    • 雑誌名

      Biochem.Biophys.Res.Commun. 354・4

      ページ: 1010-1015

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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