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2006 年度 実績報告書

不動性骨粗鬆症新規モデルラットによる薬剤の皮質骨形成作用の評価と骨細胞の役割解析

研究課題

研究課題/領域番号 18592075
研究種目

基盤研究(C)

研究機関神奈川歯科大学

研究代表者

高垣 裕子  神奈川歯科大学, 歯学部, 助教授 (60050689)

研究分担者 鹿島 勇  神奈川歯科大学, 歯学部, 教授 (00130914)
キーワード骨粗鬆症 / 不動性骨萎縮 / 歩行制限 / 骨小腔 / 骨細胞 / 顕微Raman分光測定 / マトリックス / 骨強度
研究概要

閉経後骨粗鬆症の患者でも、骨折する人としない人がいる。
日常的な運動の程度によって骨強度が異なるとの推論のもとに、卵巣摘出(OVX)術を施したラットを用い、歩行制限程度のマイルドな不動化のモデルとして狭窄したケージ内で3ヶ月間飼育することにより、検証を行った。コントロール歩行群と比較して、腰椎および長管骨骨端部の海綿骨骨密度BMDはOVXによる減少が大きく、歩行制限での影響はあまり大きくなかった。それに対し、骨幹部の皮質骨BMDはOVXによる影響は見られず、歩行制限によって構造の変化が見られ、皮質骨断面積の狭小化および骨強度指標SSIの低下が計算上で認められた。
三点曲げで実測してみると歩行制限のみによる強度の低下は確かに認められたが、そればかりではなく、歩行制限によって剛性が増加していた。そこで皮質骨中の顕微Raman分光測定をしたところ、歩行制限のみでマトリックス(Amide I)のミネラルに対する比率の減少とヒドロキシプロリンのプロリンに対する比率の相対的な減少がみられた。このことから、歩行制限を行うと構造の変化が起こり、マトリックスの減少もしくは形成不全がおこり骨が脆弱化すると示唆された。さらに、組織学的検討を加えると歩行制限でosteocyte(骨細胞)の入っていない骨小腔の単位面積あたりの数が増加しており、SOST陽性の骨細胞の数が増加、骨細管のネットワークが疎になっていることが認められた。骨形成速度BFRは皮質骨内周で増加していたが皮質骨BMDとの関連性は認められなかった。よって、osteocyte(骨細胞)が機械的刺激を感受してリモデリングならびに骨質の調節を行っていることが示唆された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] A crucial role for MMP-2 in osteocytic canalicular formation and bone metabolism.2006

    • 著者名/発表者名
      Inoue K, Mikuni-Takagaki Y, Oikawa K, Itoh T, Inada M, Noguch, T, Park JS, Onodera, T, Krane SM, Noda M, Itohara S
    • 雑誌名

      Journal of Biological Chemistry 281

      ページ: 33814-33824

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [雑誌論文] α_Vβ_3 integrin ligands enhance volume-sensitive calcium influx in mechanically stretched osteocytes.2006

    • 著者名/発表者名
      Miyauchi A, Gotoh M, Kamioka H, Notoya K, Sekiya H, Takagi Y, Yoshimoto Y, Ishikawa H, Chihara K, Takano-Yamamoto T, Fujita T, Mikuni-Takagaki Y
    • 雑誌名

      Journal of Bone and Mineral Metabolism 24

      ページ: 498-504

  • [雑誌論文] Fracture healing and cyclooxygenase-s induction by mechanical stress.2006

    • 著者名/発表者名
      Mikuni-Takagaki Y
    • 雑誌名

      Bulletin of Kanagawa Dental College 34

      ページ: 79-83

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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