研究課題/領域番号 |
18592089
|
研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
柴 秀樹 広島大学, 病院, 講師 (60260668)
|
研究分担者 |
小松澤 均 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (90253088)
長谷川 直彦 広島大学, 病院, 助教 (10346512)
|
キーワード | 歯随細胞 / 抗菌ペプチド / LL37 / マイグレーション / JNK / HB-EGF / EGF受容体 / transactivation |
研究概要 |
LL37によるヒト歯髄細胞(HP cells)のmigration促進メカニズムを解析し、以下の1.から3.の結果を得た。[1.LL37によって誘導されるMigrationに及ぼす各種阻害剤の影響]JNK阻害薬であるSP600125(10μM)は、LL37によって誘導されるHP cellsのmigrationを抑制した。一方、p44/42阻害薬であるPD98059(50μM)、p38阻害薬であるSB203580(10μM)、NF-κB阻害薬であるPDTC(10μM)はLL37によって誘導されるHP cellsのmigrationに影響を及ぼさなかった。[2.Migrationに及ぼすheparin-binding epidermal growth factor (HB-EGF)の影響]10ng/mlのHB-EGFはHP cellsのmigrationを促進した。SP600125(10μM)は、HB-EGFによって誘導されるHP cellsのmigrationを抑制した。[3.LL37およびHB-EGFによって誘導されるMigrationに及ぼすEGFRの関与]EGF receptor(EGFR)中和抗体(10μg/ml)およびAGl478(EGFRリン酸化阻害剤)(30nM)は、 LL37によって誘導されるHP cellsのmigrationを抑制した。また、EGFR中和抗体(10μg/ml)およびAGl478(30nM)はHB-EGFによるmigrationも抑制した。以上、LL37によるHP cellsのmigrationにEGFレセプターのtransactivationとJNKの活性化が関与している可能性が示唆された。
|