研究課題
基盤研究(C)
1.リン酸化プルランを直接覆髄材として使用することを目指した。そのため、ウイスター系8週齢雄性ラットを用いて、本薬剤の有効性についての確認を行った。方法:8週齢雄性ウイスター系ラットの上顎臼歯に窩洞形成を行い露髄させる。露髄面をリン酸化プルランで直接覆髄したのち、メガボンドとプロテクトライナーにて充填した。対照群として水酸化カルシウムを蒸留水で練和したものを直接覆髄剤として使用した。1週間、2週間経過したのち屠殺。上顎臼歯を摘出し、薬剤の歯髄への影響の調査を行った。結果:上記薬剤にて直接覆髄を行った上顎臼歯のヘマトキシリンーエオジン染色標本を光学顕微鏡にて観察した結果、1週間経過時点では歯髄に著明な炎症反応は認められなかった。2週間経過時点では骨様象牙質の形成が認められた。また、窩洞内にリン酸化プルランが残留していたが、対照群には認められなかった。2.ゼラチン誘導体と光増感剤を混和したもの(光硬化型ゼラチン)に光を照射することで硬化することを確認した。本研究では歯髄の再生能を有する直接覆髄材の開発を目指しているため、ウイスター系8週齢雄性ラットを用いて、本薬剤の有効性についての確認を行った。結果:上記薬剤にて直接覆髄を行った上顎臼歯のヘマトキシリンーエオジン染色標本を光学顕微鏡にて観察した結果、1週間経過時点では歯髄に著明な炎症反応は認められなかった。上記結果より、リン酸化プルランならびに光硬化型ゼラチンは直接覆髄材として有用であることが示唆された。
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Dental Materials Journal 25
ページ: 120-124