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2007 年度 実績報告書

全部床義歯の動態解析に基づく顎堤形態の客観的・実用的な新しい診断法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 18592107
研究機関北海道大学

研究代表者

高山 芳幸  北海道大学, 北海道・大学病院, 講師 (30236369)

研究分担者 斎藤 正恭  北海道大学, 大学院・歯学研究科, 准教授 (00133752)
水野 健太郎  北海道大学, 大学病院, 医員 (50374541)
キーワード無歯顎 / 顎堤形態 / 全部床義歯 / 3次元計測 / 有限要素法 / 主成分分析 / 重回帰分析
研究概要

本年度は,まず顎堤形態の総合的評価に必要な荷重条件について再検討した.前年度検討した両側荷重と義歯の前後的中央への片側荷重に加え,片側荷重の荷重点の位置を前後的に変更した際の義歯の変位を含めて主成分分析を行うと,全データの分散の80%以上を説明するためには,7主成分(以下PC-Dとする)が必要となった.一方,顎堤形態について近遠心・頬舌的に格子状に規則的に分割した際の格子上の点の座標値を用いて主成分分析を行ったところ,顎堤形態の分散の80%以上を,7主成分(以下PC-Mとする)で説明できた.また,PC-Mの主成分得点を従属変数,顎堤上の代表点13点の各座標値を独立変数として重回帰分析を行い,これらの代表点の計測でP各PC-Mの50〜90%を説明できると考えられた.従って,顎堤の形態的特徴はこの代表点の計測によりほぼ把握できると考えられた.
次に,クラスター分析によるグループ分けを試みたが,PC-D,PC-Mのいずれを用いても,明確なカテゴリー化は困難であった.そこで,PC-Dの主成分得点のうち一つを従属変数に,PC-Mの主成分得点を独立変数としてステップワイズ法による重回帰分析を行った.しかし,R2乗値は最大で0.7程度にとどまったうえ,有意な説明変数がほとんど選択されないPC-Mもあり,PC-Dを推測できるような顎堤形態の診断を行うにはPC-Mの評価のみでは不十分と考えられた.この原因として,解析された義歯の動揺にたいする人工歯の頬舌的排列位置の影響が考えられ,義歯の動揺に基づく顎堤形態の診断を行うためには,人工歯の位置も評価に加えるか,デンチャースペース全体の形状として評価することが必要であると考えられた.一方,PC-Mが,PC-Dを説明する変数として有意となる頻度から,顎堤の形態的要素のうち義歯動揺にたいする影響の大きな要素が明らかとなった.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Principal Components of the Morphology of Mandibular Edentulous Alveolar Ridges2007

    • 著者名/発表者名
      Takayama Y, Saito M, Mizuno K, et. al.
    • 学会等名
      The 12th Meeting of International College of Prosthodontists
    • 発表場所
      福岡市
    • 年月日
      2007-09-06

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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