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2006 年度 実績報告書

内分泌撹乱物質を自己消滅・固定化させる次世代歯科用レジン

研究課題

研究課題/領域番号 18592113
研究種目

基盤研究(C)

研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

門磨 義則  東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 助教授 (00092403)

キーワードBis-GMA / ビスフェノールA / ラジカル
研究概要

本研究は,きわめて安全性の高いBis-GMA含有次世代歯科用レジンの創製を目的とするものであり,本年度に得られた研究成果を以下に示す.
1.市販のBis-GMAモノマーの成分分析
市販のBis-GMAモノマーとして,AldrichあるいはPolysciencesなどの試薬を用いた.粘性や色調などは微妙に異なっているが,アセトニトリル/水〜アセトニトリルを移動相としたHPLC分析の結果,Bis-GMAの含有率は約50%であり,Bis-GMAの異性体であるIso-Bis-GMAを約25%含有していることから,異性体を含めて約80%のBis-GMAが存在することが判明した.さらに,ビスフェノールA骨格を有する化合物がいくつか認められ,市販のBis-GMAモノマーが多数の化合物から成っていることが明らかとなった.
2.Bis-GMAの主成分モノマーの分離・精製
オープンカラムにシリカゲルを充填し,移動相にクロロホルムを用いて市販Bis-GMAモノマーを分離した.溶出分画を濃縮して,NMRなどにより成分の化学構造を検討した結果,20〜30%の収率で純粋なBis-GMAの主成分モノマーを分離・精製することができた.
3.ラジカル重合モデル反応系の調製および解析
分離・精製した純粋なBis-GMAモノマーにトリエチレングリコールジメタクリレートを配合したベースモノマーに,重合開始剤,ビスフェノールA,フィラーなどを組み合わせてラジカル重合モデル反応系としての試作コンポジットレジンを調製した.硬化したコンポジットレジンの物性測定結果からは,純粋なBis-GMAモノマーを用いた場合でも,従来のものに匹敵する理工学的性質が得られることが判明した.さらに,モデル反応系におけるビスフェノールAとラジカルの反応機構や高分子鎖との結合反応機構の解明に向けて研究を展開している.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Radical-scavenging activity of natural methoxyphenols vs. synthetic ones using the induction period method2007

    • 著者名/発表者名
      Yoshinori Kadoma
    • 雑誌名

      Molecules 12・2

      ページ: 130-138

  • [雑誌論文] Kinetic radical-scavenging activity of platonin, a cyanine photosensitizing dye2006

    • 著者名/発表者名
      Mariko Ishihara
    • 雑誌名

      In Vivo 20・6B

      ページ: 845-848

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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