研究課題/領域番号 |
18592135
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 北海道医療大学 |
研究代表者 |
平井 敏博 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (80014273)
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研究分担者 |
越野 寿 北海道医療大学, 歯学部, 助教授 (90186669)
横山 雄一 北海道医療大学, 歯学部, 講師 (50295903)
田中 慎介 北海道医療大学, 歯学部, 助手 (10405681)
田中 真樹 北海道医療大学, 歯学部, 助手 (40207139)
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キーワード | 姿勢制御 / クレンチング / 筋電図 / 頭位変化 / 咬合バランス |
研究概要 |
1.目的 本研究は、クレンチングが身体の平衡性を乱すような外力に対して、頭位ならびに身体の平衡性を安定化させるとの仮説をもとに、クレンチングの強度が頭位ならびに身体の平衡性に及ぼす影響と閉口筋活動の頚部筋活動に及ぼす影響を明らかにすることを目的とした。 2.方法 被験者は、難聴および平衡障害がなく、顎口腔系に異常を認めず、身体運動時に不随意的にクレンチングが発現する男性5名とした。記録の採取は、被験者に咬筋筋活動を指標とした聴覚的フィードバックにより、クレンチング強さを段階的に変化させた条件で噛みしめを試行させ、腰部に身体の平衡性を乱すような衝撃を負荷し、この時の咬筋および頬鎖乳突筋の表面筋電図、頭位(磁気センサー式3次元空間計測装置)全身の重心動揺(平衡機能ならびに重心動揺測定装置)を同時に記録した。また、クレンチング時の咬合カバランスを咬合力診断フィルム(Dental Prescale)と専用解析装置(Occluzer FPD-707)を用いて記録した。 3.結果と考察 クレンチング強度の増加に伴い、胸鎖乳突筋の筋活動の増加が、頭位変化と重心動揺については減少する傾向が認められた。被験者は個性正常咬合を有しており咬合力バランスとの関連は示されなかった。これらの結果から、クレンチングが身体への衝撃負荷による頭位変化および重心動揺の補正に関与する役割を担っていることが示唆された。なお、平成19年度は、口腔内装置により咬合バランスの変化させることで全身の姿勢保持におけるクレンチングの役割について詳細に検討する予定である。
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