研究課題/領域番号 |
18592135
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
補綴理工系歯学
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研究機関 | 北海道医療大学 |
研究代表者 |
平井 敏博 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (80014273)
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研究分担者 |
越野 寿 北海道医療大学, 歯学部, 准教授 (90186669)
横山 雄一 北海道医療大学, 歯学部, 講師 (50295903)
田中 真樹 北海道医療大学, 歯学部, 助教 (40207139)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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キーワード | 咬合 / 身体バランス / 頭位変化 / 重心動揺 / クレンチング |
研究概要 |
I.目的:クレンチングに伴い発現する頸部筋の筋活動が頭部の固定に関与しているという仮説をもとに、身体への側方衝撃を負荷した場合のクレンチング強度と頭位変化および重心動揺との関係について検討した。 II.方法:顎口腔系に異常を認めず、個性正常咬合を有する男性5名(平均年齢27.4±3.4歳)を選択し、左右咬筋および胸鎖乳突筋に筋電図の表面電極を貼付し、加えて頭部と体幹に磁気背センサ式3次元空間計測装置の2個のセンサを設置し、重心動揺計上で直立姿勢をとらせた。被験者が各種クレンチングを施行した時点で、振り子を用いて、被験者の頭部、肩部、腰部に対して、側方から被験者にタイミングを計られないように不規則なタイミングで、衝撃荷重を負荷した。胸鎖乳突筋および咬筋の筋活動量筋電図積分値、体幹センサに対する頭部センサの相対角度である頸部側屈角、頸部回旋角、頸部前後屈角の衝撃負荷によって生ずる振幅最大値と、頭位軌跡長、重心動揺軌跡長を算出し、分析した。 III.結果と考察:1.胸鎖乳突筋の筋活動量はクレンチング強度が増加すると増大すること、また衝撃負荷後の筋活動量が衝撃負荷前のそれよりも有意に増大した。2.クレンチングによって、頭位変化および重心動揺が抑制されることが示唆された。3.クレンチング強さおよびクレンチング部位の差が頭位変化および重心動揺の大きさに及ぼす影響は認められなかった。4.頭位軌跡長・重心動揺軌跡長比は身体バランスを表示する有効なパラメータとなることが示唆された。本研究の結果から、クレンチングに協調して認められる頸部筋の筋活動は、身体のバランスを乱すような外力に対して頭部を固定し、頭位変化を抑制するとともに、全身の重心動揺を抑制することが示唆された。
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