研究課題/領域番号 |
18592137
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 北海道医療大学 |
研究代表者 |
廣瀬 由紀人 北海道医療大学, 歯学部, 講師 (40244868)
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研究分担者 |
越智 守生 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (50169322)
松原 秀樹 北海道医療大学, 歯学部, 助教 (90364257)
仲西 康裕 北海道医療大学, 歯学部, 助教 (20433427)
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キーワード | 再生医学 / 歯学 / ストレス / 生理活性 / 骨形成 / 骨密度 / 低出力パルス超音波 / rhGDF-5 |
研究概要 |
実験は体重10〜12kgのビーグル成犬を使用した。rhGDF-5/β-TCP複合体にはrecombinant human Growth Differentiation Factor-5であるMP52を使用し、1gのβ-TCPに対して500μgのMP52をコーティングして製作した。インプラントはTi-6Al-4V合金製のPOI3ピースタイプ・インプラント、直径3.7mm,骨内長8mmを使用した。rhGDF-5/β-TCP複合体のビーグル犬前頭洞への移植は従来の実験方法に準じて行われた。実験条件は下記の3群を設定し、前述の移植手術と同様の全身麻酔下でインプラントを埋入した。 1)洞粘膜挙上4週後、rhGDF-5/β-TCP複合体で誘導された骨組織にインプラントを埋入 2)洞粘膜挙上8週後、rhGDF-5/β-TCP複合体で誘導された骨組織にインプラントを埋入 3)洞粘膜挙上12週後、rhGDF-5/β-TCP複合体で誘導された骨組織にインプラントを埋入 インプラント埋入手術は、塩酸リドカインの浸潤麻酔後、POI3ピースタイプ・インプラント・ユーザーズマニュアルに従って行った。インプラントの埋入は、前述の開窓部辺縁より後方2mmの位置にセルフタッピングで行い、インプラントの初期固定を得る。超音波発生装置はITO US-700を使用して、超音波出力100mW/cm^2、振動周波数3.0MHz、パルス幅1.0msec、パルス周期10.0msecの条件で、インプラント埋入部に対して毎日10分間の照射を埋入後から1週間行った。インプラント埋入後8週で、非脱灰研磨標本を製作した。Polyester樹脂で包埋後、眼窩上縁最突出部で前頭断方向に骨面に対して垂直かつ、インプラントの長軸方向に試料を薄切後、機械研磨した。厚さ50μmに研磨した非脱灰研磨標本切片を作製し、塩基性フクシン・メチレンブルー重染色による組織観察を行った。この標本から画像解析ソフトNIH Image【○!R】 1.57にてインプラントの骨接触率を測定した。 実験条件群1)は2)と3)に比較して、インプラントの骨接触率が高い傾向を認めた。実験条件群2)は3)に比較してインプラントの骨接触率が高い傾向を認めた。しかし、超音波照射の位置と方向、犬前頭洞の形態(洞内に存在する隔壁、骨の厚さ)、rhGDF-5/β-TCP複合体の移植状態(充填形態、密度)などの影響でインプラントの骨接触率は、実験群の間で有意な差を認めなかったものと思われる。
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