研究概要 |
I.研究目的 近年,比較的低浸襲で,低コストであるインプラントオーバーデンチャーによる治療が盛んに行われている.しかし,治療方法が臨床に浸透しているにも関わらず,前向き研究による評価は稀有である.本研究は,患者,術者にとってインプラント治療のエビデンスを構築するために前向き研究によって,超高齢社会に対応したインプラント治療ガイドラインを確立することを目的として定める. II.研究計画 下顎無歯顎患者を対象として以下の順で研究をすすめる. 1.評価表による口腔内状態のスコア化-データ収集- 2.機能評価表による治療効果の定量化 全部床義歯治療希望者とインプラント治療希望者(インプラント支持,インプラント+粘膜支持,粘膜支持)の治療効果を義歯評価・咀嚼機能評価・日常生活評価・満足度評価・咬合力評価により定量化する. 3.クロスオーバー試験 インプラント治療希望者(インプラント支持,インプラント+粘膜支持,粘膜支持)を3ヵ月毎に他の補綴装置を装着し、2.と同様の評価を行う. III.結果と考察 集められた評価より,各診査項目が各群間で可能な限り近い値を取るように一致させて,治療効果の明確化を行う予定である。その後、費用対効果の高いインプラントオーバーデンチャー治療を確立する.
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