研究課題/領域番号 |
18592142
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
玉置 幸道 昭和大学, 歯学部, 助教授 (80197566)
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研究分担者 |
藤島 昭宏 昭和大学, 歯学部, 講師 (50209045)
堀田 康弘 昭和大学, 歯学部, 講師 (00245804)
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キーワード | ジルコニア / CAD / CAM / ブリッジ / 適合性 |
研究概要 |
近年、口腔内に対する審美的な要求が高まり、機械的性質に優れる金属材料よりも無機セラミックスや有機高分子材料の応用が進んできている。セラミックス材料ではジルコニアの適用が検討され、臼歯部ブリッジにも使用が可能とされている。しかし、ジルコニアは強度が大きいために、複雑な作業工程を余儀なくされている。したがって、その適合性についてはまだ十分な検討がなされていないと考えられる。本研究では、CAD/CAMを用いて製作されたブリッジ用ジルコニアコーピングの適合を主目的に検討を行なった。 マージン部の直径が10.0mm、高さが5.0mm、全周テーパー10°、ショルダー幅1.0mmのステンレス製支台歯を用意した。これを印象採得後、硬質石膏(ミレニアム、下村石膏)を用いて支台歯計測用模型を製作した。この模型から、ジルコニアコーピング製作用CAD/CAMシステム(KATANA、NORITAKE DENTAL SUPPLY Co.,Ltd.)を用いた計測・加工を行ない1350℃で焼結されたジルコニアコーピングを製作した。完成したジルコニアコーピングは、ステンレス製支台歯にセメント合着し、近遠心面での分割を行った。研磨後デジタルマイクロスコープ(VCT-VBIT、島津製作所)を用いて右図に示す計測点についてセメントスペースを計測した。 ジルコニアブリッジコーピングの適合状態の測定結果では。マージンラインの適合は20μm以下と良好な適合を示していたが、軸面でのセメントスペースの増加が観察された。これは本焼成によるブリッジの歪みに起因していると考えられた。ポンティック部分のジルコニアの焼結による収縮状態がコーピングの形状により違うことから、現在、支台歯間距離の大きいロングスパンブリッジや頬舌方向で角度をつけた5歯ブリッジにおける頬舌側方向での歪みなどについても検討している。
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