研究課題/領域番号 |
18592165
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
君塚 哲 東北大学, 大学院歯学研究科, 助手 (50302154)
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研究分担者 |
鎌倉 慎治 東北大学, 大学院歯学研究科, 助教授 (80224640)
鈴木 治 東北大学, 大学院歯学研究科, 教授 (60374948)
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キーワード | 多血小板血漿 / リン酸オクタカルシウム / 骨造生 / 上顎洞 / サイナスリフト / 家兎 |
研究概要 |
科研費交付金開始にあたる本年度は、予備実験として骨増生因子としての多血小板血漿(PRP)の精製法について家兎より採血を行いPRPゲルの精製うと共に、骨代用剤として製品開発中のリン酸オクタカルシウム(以下OCP)の精製を行った。また実験動物としての家兎の上顎洞ををネンブタール麻酔下にて開洞し、上顎洞の形態および歯の根尖との位置関係および上顎洞の容積について確認した。 実験動物としての家兎より20mlの採血を行い、ダブルスピン法による遠心分離を用いてPRPの分離を行い、さらにPRPゲル作製のための専用アプリケーターを用いてPRPゲルを作製した。精製されたPRPゲルにOCPを混和させることにより三次元的な形態を維持した骨補填材が作られることを確認した。次いで家兎の両側副鼻腔を上顎洞挙上術に準じて骨欠損部を形成した。骨欠損部の容積は、十分存在し上顎洞粘膜も破れることがなく骨補填剤を充填することに何ら問題がないことを確認した。 予備実験の結果を踏まえて、現在、家兎の両側副鼻腔に上顎洞挙上術を施行し右側にはコンロトール群として骨欠損のみを形成し、また左側は実験群としてOCP単体、自家骨(海綿骨骨髄)、PRPゲルの移植を行っている状態である。今後、術後、2週、4週、6週、8週、10週と屠殺を行い副鼻腔を含む顎骨を摘出し、エックス線撮影を行い、現像した後に移植骨の状態とコントロール群を比較して骨の解像度等についてX線形態学的に検討を行うとともに、摘出標本は、EDTA脱灰溶液にて10日間脱灰を行い10%ホルマリンで固定後、、通法に従い脱水、透徹パラフィン包埋した。厚さ約4ミクロンの薄切切片を作成し、ヘヤトキシレン-エオジン染色を行い検鏡し、コントロール群との骨増生(新生骨の形成)および骨吸収について組織学的に比較検討を行っていく予定である。
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