研究概要 |
平成18年度は、(1)親株であるA431細胞株とこれらのCDDP耐性細胞株のストレス環境下(グルコース飢餓、低酸素)でCDDP感受性を比較検討する。(2)(1)の結果よりそれぞれのストレス環境下でのDNA修復機構因子を分子生物学的検索により比較検討することにより,CDDP耐性細胞の固形癌内部環境下でのDNA修復機構因子を明らかにすることを目的に研究を行った。 1.CDDP耐性癌細胞のストレス環境下におけるCDDP感受性の検討 親株(A431/P細胞株)とCDDP耐性細胞株(A431/CDDP2細胞株)に固形癌内部環境と同様の低酸素,グルコース飢餓環境ストレスを与え検討した結果、A431/P細胞株はストレスに経時的に強く反応するのに対しA431/CDDP2細胞株はストレスにほとんど反応しなかった。また、ストレス環境下でのCDDP感受性を検定した結果、CDDP処理によりA431/P細胞株はCDDPに対して高感受性化を示したが,A431/CDDP2細胞株ではほとんど変化しなかった。 2.ストレス環境下CDDP規定DNA修復機構因子の検索 1.より、CDDP感受性に差のあるストレス環境下状態の細胞よりタンパク質を抽出し、メチル基転移酵素、塩基除去修復、ヌクレオチド除去修復、DNAミスマッチ修復、二重鎖切断修復、組み換え修復に関連する抗体を用いてWestern Blotting法により比較検討を行った。その結果、ヌクレオチド除去修復またはDNAミスマッチ修復が関与することが示唆された。 以上の結果を踏まえて、平成19年度は固形癌内部環境下CDDP規定DNA修復機構因子をターゲットとしたCDDP耐性解除およびその治療法を検討する.
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