研究課題/領域番号 |
18592204
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 東京歯科大学 |
研究代表者 |
間宮 秀樹 東京歯科大学, 歯学部, 講師 (30266572)
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研究分担者 |
一戸 達也 東京歯科大学, 歯学部, 教授 (40184626)
金子 譲 東京歯科大学, 歯学部, 教授 (00085747)
安西 和紀 独立行政法人放射線医学総合研究所, 放射線安全研究センター, チームリーダー (70128643)
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キーワード | 局所麻酔薬 / ラジオアイソトープ / 薬剤浸透性 / オートラジオグラフィ |
研究概要 |
研究目的:歯科局所麻酔奏効不全の原因究明のため、投与局所麻酔薬の口腔組織内分布状態をラジオアイソトープ標識リドカインによって観察し、検討する。 方法:東京歯科大学動物実験倫理委員会の承認後に研究を行った。 (1)日本白色種系雄性兎を使用し全身麻酔下に気管切開と静脈確保を行う。 (2)放射線管理区域で14C標識1%塩酸リドカインと2%塩酸リドカイン(8万分の1エピネフリン含有)の混合液0.1mlを下顎前歯歯頚部より5mmの部位に26G針を使用して注射投与。 (3)投与後、屠殺し、液体窒素を用いて瞬間凍結。 (4)Carboxy methyl colluloseペーストで金枠内に頭部を包埋してブロック作成。 (5)放射線医学研究所において、薄切標本を作成し、BASイメージシステムを用いて14Cを撮像。 (6)撮像画像と標本スキャン像を画像編集ソフトにより重ね合わせて組織内浸透性を検討。 研究1 組織内リドカインの観察 研究2 血管収縮薬の影響:エピネフリン添加リドカインと無添加リドカインの比較 結果と考察: 研究1 14Cはイメージングプレート上で黒点として観察され、これをスキャン像と重ね合わせて組織内集積程度が観察された。 研究2 エピネフリン添加リドカインは無添加のものと比較して投与部位付近の集積が著明であった。 14C含有リドカインは分子構造内に14Cを含むため、組織内薬物動態は通常のリドカインに等しいと考えられる。 本法は兎口腔組織内におけるリドカインの局在性を視覚的に観察することができることが示された。次年度以降、本法を用いて、経時的な組織内リドカイン浸潤過程を検討していく。
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