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2008 年度 実績報告書

ペイン・フリー・ニードルの開発と応用

研究課題

研究課題/領域番号 18592206
研究機関鶴見大学

研究代表者

深山 治久  鶴見大学, 歯学部, 教授 (20189921)

キーワード歯科 / 局所麻酔 / 電動注射器 / 痛み
研究概要

歯科治療では,痛みを伴う処置が多い.そこで,一時的に痛みを除去して確実な処置を行うために局所麻酔を行っている.ところが,局所麻酔のために口腔内に注射針を刺入することは,患者に多大な痛みを与えることとなる.そこで,本研究では痛みの無い局所麻酔注射法を開発することを目的とした.
今年度は,注射針が組織内を進む際の痛みをコントロールするために,注射針を手動ではなく電動で緩徐に進めるシステムを開発した.すなわち,刺入部位が決められれば,そこに自動的に注射針の刺入と薬液の注入が行える注射器である.このシステムを開発する試作機は,電動で進むスピードと薬液の注入流量を無段階に変えられるもので,健康成人ボランティアの口腔粘膜に刺入しVisual Analogue Scale (VAS)とPain Rating Score (PRS)で痛みの程度や快適度を検討し,痛みが無くかつ短時間で注入できる至適な条件を決定した.
実際には,電動注射器を製造している関係業者と協議し,注射針が電動で移動できる試作機を設計し,さらに,その移動距離・スピード・注入量などが任意に設定できる注入のためのソフトウェアを開発した.
その結果,電動で進む注射針のスピードは0.5mm/sec程度がVASやPRSによる評価では最も痛みが小さく,薬液の注入速度は15秒まで次第に速度を増し,15秒以降は1.0ml/secの条件が最も痛みが少ないことが分かった.しかし,痛みの評価の差は大きく,一定の傾向がみられないこともあった.以上からさらに,サンプル数を増やす必要があると感じた.
将来は,真に痛みの無いペイン・フリー・ニードルを開発して臨床に応用したい.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 重篤なアレルギー体質患児の全身麻酔経験2008

    • 著者名/発表者名
      藤井佳子, 深山治久, 他
    • 雑誌名

      鶴見歯学 34

      ページ: 1-4

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 知的障害者に対する補綴治療への静脈内鎮静法の応用2008

    • 著者名/発表者名
      清河あゆみ, 深山治久, 他
    • 雑誌名

      障害者歯科 29

      ページ: 33-39

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 局所麻酔の再点検2008

    • 著者名/発表者名
      深山治久
    • 雑誌名

      日本歯科評論 68

      ページ: 60-66

    • 査読あり
  • [学会発表] 歯科における医療安全対策ガイドライン2008

    • 著者名/発表者名
      海野雅浩, 深山治久, 他
    • 学会等名
      医療の質・安全学会第3回学術大会
    • 発表場所
      東京ビッグサイト
    • 年月日
      2008-11-23
  • [図書] 歯科麻酔の正しい理解2008

    • 著者名/発表者名
      深山治久, 他
    • 総ページ数
      121
    • 出版者
      口腔保健協会

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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