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2007 年度 実績報告書

口腔扁平上皮癌における悪性化の分子機構-siRNAによる機能解析と治療法の開発-

研究課題

研究課題/領域番号 18592215
研究機関独立行政法人国立病院機構(金沢医療センター臨床研究部)

研究代表者

能崎 晋一  国立病院機構金沢医療センター, 臨床研究部, 研究員 (10283110)

研究分担者 山本 悦秀  国立病院機構金沢医療センター, 臨床研究部・医学系研究科, 教授 (00092445)
川尻 秀一  国立病院機構金沢医療センター, 臨床研究部・医学系研究科, 助教 (30291371)
キーワード口腔扁平上皮 / uPA / uPAR / RNA干渉 / siRNA / がん浸潤
研究概要

これまでの系統学的検討から口腔癌の悪性化には様々な遺伝子の過剰発現が関与し、それらの遺伝子の一部はがん補助療法の標的になりうることを報告してきた。特に、ウロキナーゼ型プラスミノーゲンアクチベーター(uPA)システムが口腔癌の浸潤・転移に深く関与していることを見いだし、そのシステムががん補助療法の標的になる可能性を明らかにした。そして、uPAシステムい対するアンチセンスDNAを用いた検討ではuPA受容体(uPAR)が口腔癌の治療標的になりうる事を報告した。
近年、更なる制御機構の解明につながるものとしてsiRNAを用いることの重要性が増してきている。昨年度は、uPARのsiRNAを用いて口腔癌の初期浸潤が抑制されることを見い出した。今回、この初期浸潤抑制機構に関わる因子について検討した。
口腔扁平上皮癌細胞株OSC-19細胞にuPARのsiRNAを40nMの濃度で導入し、uPAR mRNAの発現を減弱させた。この細胞ではuPA活性は明らかに低下しており、Maspin等のserin protease inhibitorの発現に変化は認められなかった。これらのことから、uPARの発現を阻止することでuPA活性が減弱し、口腔癌の初期浸潤が抑制されると考えられた。
uPAR遺伝子を標的としたsiRNA、により口腔癌初期浸潤の抑制効果が認められたことから、siRNAを用いたuPARを分子標的とするがん補助補療の可能性が深まったと考えられた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Copper efflux transporter(ATP7B) contributes to the acquisition of cisplatin-resistance in human oral squamous cell lines2007

    • 著者名/発表者名
      Kunio Yoshizawa
    • 雑誌名

      Oncol Rep 18

      ページ: 987-991

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Expression of copper efflux transporter(ATP7B) in the transport of cisplatin in cell lines devived from invasive oral squamous cell carcinoma2007

    • 著者名/発表者名
      Kunio Yoshizawa
    • 雑誌名

      Oral Sci Int 4

      ページ: 28-37

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Recurrent multinodular neurilemmoma of the female upper lip2007

    • 著者名/発表者名
      Yukari Hashiba
    • 雑誌名

      Int J Oral Maxillofac Surg 36

      ページ: 171-173

    • 査読あり
  • [学会発表] ウロキナーゼ型プラスミノーゲンアクチベーター受容体を標的とした口腔癌に対する治療戦略2007

    • 著者名/発表者名
      能崎 晋一
    • 学会等名
      第61回NPO法人日本口腔科学会学術集会
    • 発表場所
      神戸
    • 年月日
      2007-04-19
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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