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2007 年度 実績報告書

口腔癌に対する硼素中性子捕捉療法の基礎的ならびに臨床的研究

研究課題

研究課題/領域番号 18592224
研究機関大阪医科大学

研究代表者

島原 政司  大阪医科大学, 医学部, 教授 (50085057)

研究分担者 小野 公二  京都大学, 原子炉実験所, 教授 (90122407)
宮武 伸一  大阪医科大学, 医学部, 准教授 (90209916)
笠岡 敏  広島国際大学, 薬学部, 助手 (90338690)
有吉 靖則  大阪医科大学, 医学部, 講師 (70330066)
木村 吉宏  大阪医科大学, 医学部, 助教 (00351388)
キーワード硼素中性子捕捉療法 / BPA-PET / 薬剤送達システム / 口腔扁平上皮癌 / ボロノフェニイルアラニン / ボロカプテイト / トランスフェリン / リポソーム
研究概要

臨床的検討として,BPA-PET所見の検討を行った.その結果硼素化合物は,腫瘍に集積すると共に,舌背正中相当部にも集積し,臨床上注意する必要があることが,判明した。
基礎的研究としては,口腔扁平上皮癌に対するBNCT治療成績を向上させるには癌細胞への10Bの取り込み量を向上させることが必要となる。そこで口腔扁平上皮癌細胞株のSASを用い細胞への10B取り込みを向上させるためにBSHをLiposomeで包埋したもの(Liposome-BSH)、ポリエチレングリニールで修飾したLiposomeで包埋したもの(PEG-Liposome-BSH)およびPEG-Liposomeにトランスフェリンを結合したものにBSHを包埋したもの(TF-PEG-Liposome-BSH)とを作成し癌細胞への10B取り込み量の違いについて検討を行った。SAS細胞に対し各種ホウ素化合物を作用させ経時的に10B濃度を測定したところTF-PEG-Liposomeでは他の化合物に比べ細胞内への取り込みの増加を示した。また細胞内の濃度維持について検討したところホウ素化合物を除去した後の細胞内濃度はTF-PEG-Liposome-BSHが他の化合物に比べ長時間滞在することが示された。さらに過剰のTFによりSASに対するTF-PEG-Liposome-BSHの取り込みが阻害された。また担癌マウスにおける実験により腫瘍組織への10B取り込みの増加が確認された。
以上のことより腫瘍細胞に過剰に発現するTFをターゲットとすることで腫瘍細胞内への10B濃度の取り込み増加と濃度維持について優れた効果が示され将来の臨床においても有用なキャリアーとなりうることが示唆された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Boron neutron capture therapy using epithermal neutrons for recurrent cancer in the oral cavity and cervical lymph node metastasis2007

    • 著者名/発表者名
      Yasunori Ariyoshi
    • 雑誌名

      Oncology Reports 18

      ページ: 861-866

    • 査読あり
  • [学会発表] 顎口腔領域の18F-boronophenylalanine positron emission tomography所見に関する研究2008

    • 著者名/発表者名
      有吉 靖則
    • 学会等名
      第26回日本口腔腫瘍学会総会
    • 発表場所
      B-CON PLAZA別府国際コンベンションセンター
    • 年月日
      20080124-25
  • [学会発表] 硼素化合物封入トランスフェリン修飾PEG-リポソームを用いた口腔扁平上皮癌細胞への硼素化合物送達の検討2008

    • 著者名/発表者名
      島原 武司
    • 学会等名
      第26回日本口腔腫瘍学会総会
    • 発表場所
      B-CON PLAZA別府国際コンベンションセンター
    • 年月日
      20080124-25

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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