研究概要 |
本年度の研究では、抗菌剤として(+)-Catechin, (-)-epicatechin, (-)-epicatechin gallate, (-)-epigallocatechin gallateの5種類を用い、メタクリル酸メチルモノマーに溶解しサンプル・ディスクを作製することを試みたが、カテキン類はモノマーには溶けることはなかった。そのことから、ホットプレートスターラーを購入し混合配合比がオリジナル合成物中の10%になるように25℃で24時間攪拌をした。この方法により各カテキン類のサンプル・ディスクを作製し、ディスク拡散分析法にて抗菌性の評価を試みた。 S.mutans(PSI4, 10449),S.sobrinus(6715, Bl3)を接種した寒天培地にサンプル・ディスクを置き、37℃インキュベート48時間後、阻止円を測定したがすべてのサンプル・ディスクで阻止円は認められなかった。 そこで、カテキン類サンプル・ディスクの混合配合比を上げ、(+)-Catechin,(-)-epicatechin, (-)-epicatechin gallate, (-)-epigallocatechin gallateを20%のサンプル・ディスクを作製した。そして、同様にディスク拡散分析法にて抗菌性の評価を試みたが、阻止円は認められませんでした。 ポリマーとの重合によりサンプル・ディスクは各カキン類を放出できない状態にしているのではないだろうかと考え、サンプル・ディスクから直径8mmのろ紙に20%サンプル・ディスク作製に使った各カテキン類入りのモノマーをしみこませ1時間乾燥した後、ディスク拡散分析法にて抗菌性の評価を試みたが、阻止円は認められなかった。 今後、サンプル作製の作業工程から見直しカテキン類が放出される方法を導き出す予定です。
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