【目的および方法】本研究では、インターネットを利用し、気温・湿度・気圧・空気質等について各センサーよりパーソナルコンピューターにデータを取り込み、WEBサーバーに転送、計測ポイントから遠隔地において各センサーからの計測データをグラフにより表示閲覧、CSVファイルとして計測データをメールによる添付ファイルにて送信し、データを取得すること、すなわち測定データ取得において、無人にて遠隔地から継続的にデータ取得が可能であるや否やの実証実験を試みた。 【結果】平成18年8月下旬より翌年3月上旬までの試験期間において、当初はLANの調整あるいはPCの停止等々により連続的な測定が困難であったが、各々の問題解決を図り、10月から翌年2月までの連続稼動に成功し、継続的なデータの取得が可能となり、本研究目的の実証が得られた。 【考察】来年度の計画では、以下の継続的データ取得の障害ファクターを取り除き、連続データ取得の安定と更なる延長を試みたい。 1.連続データ取得に関わる障害ファクター 1)市販のパーツおよびモジュール等の組み合わせによりシステムを構築したため、各パーツの特性を把握するのに時間を要する 2)センサーモジュールとパーソナルコンピューターを組み合わせたシステムにより設置場所の制限が多い。 3)システム停止の復旧に時間を要する。 2.今後の改善点 1)システムの小型化ならびに専用システムの構築 2)システムの二重化 3)リモートによるシステムの監視・復旧 今回の試験的試みとして、センサーシステムとPC間に無線LANを、インターネットの接続にモバイルデータ通信を使用したが、電波の安定性が確保されず、断続的にシステム停止が発生した。これらの試みは、設置場所の制限あるいはインフラ整備の制限においてはきわめて有効であると考えられるが、実用に向けては更なる研究・検討の必要性が明らかとなった。
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