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2007 年度 研究成果報告書概要

気管内吸引圧の安全性に関する臨床研究-吸引内容の細胞学的分析による検討-

研究課題

研究課題/領域番号 18592321
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 基礎看護学
研究機関岩手県立大学

研究代表者

平野 昭彦  公立大学法人岩手県立大学, 看護学部, 准教授 (30305255)

研究分担者 武田 利明  公立大学法人岩手県立大学, 看護学部, 教授 (40305248)
小山 奈都子  公立大学法人岩手県立大学, 看護学部, 助教 (40347191)
石田 陽子  公立大学法人岩手県立大学, 看護学部, 助教 (60322335)
高橋 有里  公立大学法人岩手県立大学, 看護学部, 講師 (80305268)
井上 都之  公立大学法人岩手県立大学, 看護学部, 講師 (00281254)
研究期間 (年度) 2006 – 2007
キーワード気管内吸引 / 吸引圧 / 粘膜損傷 / 病理組織学的検索 / 細胞学的検索 / 安全性
研究概要

1.気管粘膜損傷の程度とその時に吸引された組織片
ウサギから気管を摘出し、切開した。痰収集容器を接続したカテーテルを気管粘膜に当て、吸引した。切り出した気管から組織標本、痰収集器に回収された吸引内容から塗抹標本を作製した。
組織標本は、全ての検体に固有層まで達する損傷が生じていた。パパニコロウ(PAP)染色では、上皮細胞が赤色に、固有層は青緑色に染まった。サイトケラチン14(CK14)染色では、基底細胞が茶色に染まった。エラスチカワンギソン(EVG)染色では、弾性線維が黒色に、膠原線維が赤色に染まった。
塗沫標本は、PAP染色では上皮細胞と線維成分を認めた。EVG染色では、弾性線維、膠原線維を認めた。CK14染色では、上皮細胞と基底細胞が茶色に染まった。
以上より、吸引により粘膜の浅層、深層、基底膜以下に達する損傷が生じると、吸引内容にそれぞれ、上皮細胞、基底細胞、弾性線維と膠原線維が認められることを確認した。上皮細胞の観察にはPAP染色、基底細胞の観察にはCK14、固有層までの損傷ではEVG染色が適切であると考えた。
2.吸引痰中の組織片の検討から推定した気管粘膜損傷の程度
気管吸引を受けた患者7人の吸引された痰から塗沫標本を作製した。吸引の設定圧は、400mmHgであった。3検体にPAP染色を、4検体にCK染色を施した。いずれの検体からも上皮細胞を認めた。CK染色からは、2検体に基底細胞を認めた。
吸引中の圧は、吸引開始から徐々に低下した。最高圧が400〜190mmHg、最低圧が320〜140mmHgであった。
以上より、この条件では、気管の上皮細胞または基底細胞までの損傷が生じていることが推測できた。吸引圧が設定圧より徐々に低下したことから吸引中に3孔が全て塞がっていないことが明らかになった。測定された吸引圧は、基礎実験として2孔が塞がった場合に測定した圧より高かった。

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公開日: 2010-06-09  

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