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2008 年度 実績報告書

重症障害新生児の治療選択における家族・医療者間の意思決定支援システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 18592330
研究機関日本赤十字広島看護大学

研究代表者

山口 三重子  日本赤十字広島看護大学, 看護学部, 教授 (90279018)

キーワード生命倫理 / 重症障害新生児 / 親 / 医療者 / 共同意思決定
研究概要

1.総合周産期母子医療センターの医師に対する倫理問題と対応の調査
22名からの回答(回収率36%)があり、男性16名(73%)、女性6名(27%)で、平均管理者経験年数9.7年であった。倫理問題が生じたときの対処について、ルール化されているところは3施設(13.6%)で19施設(86.4%)にはルールがなかった。ルールがあると回答した施設は、センターの全員が出席するカンファレンスの開催、重篤な疾患を持つ新生児と家族の医療スタッフの話し合いのガイドラインの利用、倫理委員会への報告であった。倫理問題をマネージメントする部署は「倫理委員会13施設(59%)」、「医療安全対策部1施設(5%)」で、9施設(42%)は回答がなかった。一昨年の1年間に倫理コンサルテーションを必要とする事例があった施設は9施設(40.9%)で、その事例は「重度脳内出血児の治療方針」、「(18トリソミー+複雑心奇形+食道閉鎖症+小脳低形成+超低出生体重児)の治療方針」、「低肺形成+横隔膜ヘルニア+低出生体重児」、「致死的でない染色体異常の治療拒否」、「エホバの証人の両親から生まれた、在胎31週、988gで出生、髄膜瘤がある新生児の輸血の拒否」、その他(略)である。調査から下記5点明らかになった。1)倫理問題が生じたときに対処の方法(ルール)を定めている施設は3施設。2)一年間に倫理コンサルテーションを必要とした施設は9施設。3)倫理コンサルテーションの事例は親による治療拒否がほとんどであった。4)倫理問題が発生したときの解決手段は、多くの施設は科内で実施されるカンファレンスで決定され、倫理委員会が最初から関わる施設は2施設。5)倫理問題解決時に家族を加える施設は4施設。
2.医師2名看護師3名へのインタヴュー結果については分析中である。

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (3件) 学会発表 (3件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] 在宅ケアにおける多職種間の情報共有とプライバシー.2008

    • 著者名/発表者名
      斎藤信也, 大林雅之, 山口三重子, 他
    • 雑誌名

      訪問看護と介護 13 (6)

      ページ: 470-475

  • [雑誌論文] 医療ニーズが低いことから退院を迫られた高齢者夫婦.2008

    • 著者名/発表者名
      渡邊美千代, 斎藤信也, 山口三重子, 他
    • 雑誌名

      訪問看護と介護 13 (6)

      ページ: 476-481

  • [雑誌論文] デイケア利用者間のトラブルへの対応におけるディレンマ.2008

    • 著者名/発表者名
      古川隆司, 山口三重子, 斎藤信也, 他
    • 雑誌名

      訪問看護と介護 13 (6)

      ページ: 482-486

  • [学会発表] Development of an effective home palliative care system adopting a multidisciplinary team approach-Satisfaction of the patients' family for the domiciliary palliative care 'Okayama' model.2008

    • 著者名/発表者名
      Saito S, Shimozuma K, Yamaguchi M
    • 学会等名
      ISPOR 11^<th> Annual European Congress (Value Health 11(6) : A488, 2008)
    • 発表場所
      Athenes, Greece
    • 年月日
      20081108-20081111
  • [学会発表] 在宅緩和ケア岡山モデルの遺族満足度調査によるアウトカム評価2008

    • 著者名/発表者名
      斎藤信也, 下妻晃二郎, 山口三重子, 加藤恒夫, 渡邉久子
    • 学会等名
      第46回日本医療・病院管理学会学術総会演題抄録集
    • 発表場所
      静岡
    • 年月日
      2008-11-15
  • [学会発表] 在宅緩和ケアにおけるチーム医療の質の評価-FAMCARE scaleを用いた遺族満足度調査.2008

    • 著者名/発表者名
      下妻晃二郎, 山口三重子, 斎藤信也, 他
    • 学会等名
      第13回日本緩和医療学会学術総会
    • 発表場所
      静岡
    • 年月日
      2008-07-04
  • [図書] 重症障害新生児の治療をめぐる医療と法2009

    • 著者名/発表者名
      山口三重子
    • 総ページ数
      145
    • 出版者
      医学書院出版サービス
  • [図書] ケースで学ぶ医療福祉の倫理看護倫理について. ケースで学ぶ医療福祉の倫理白血病を発症したダウン症児の治療を拒否する両親. ケースで学ぶ医療福祉の倫理予後を伝えることができなかったため、最後の時間の過ごし方に課題を残した家族.2008

    • 著者名/発表者名
      山口三重子(菊井和子, 大林雅之, 山口三重子, 斉藤信也, 編)
    • 総ページ数
      165
    • 出版者
      医学書院

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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