研究課題/領域番号 |
18592333
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
城丸 瑞恵 昭和大学, 保健医療学部, 教授 (90300053)
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研究分担者 |
副島 和彦 昭和大学, 保健医療学部, 教授 (00102377)
堤 千鶴子 目白大学, 看護学部, 教授 (40300058)
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キーワード | 看護実践能力 / 電子カルテ教材 / フィジカルアセスメント / 看護教育 / 聴診音 |
研究概要 |
本研究は、看護学生の実践能力を強化するために、多様な腹部の聴診音を電子カルテ教材に取り込み、アセスメント能力を高めることを目的としている。2年目にあたる今年度は、電子聴診器で腸蠕動音を収録して聴診波形表示装置のトレーニングマスターIIIで分析を試みた。このシステムによる音収録は、通常の聴診と同様に非侵襲的であり、聴診音を高・中・低周波で分析可能である。研究協力者である健康な女性1名を対象に、飲水量の変化による腸蠕動音の分析を目的として聴診音の取り込みを実施した。飲水量は100cc・200cc・300ccの常温のミネラルウォーターであり、飲水前・飲水直後、飲水後30分、飲水後60分に各2回収録した。その際、室内温度は23〜24度に設定して、事前・事後に血圧・脈拍測定を行い体調を考慮しながら実施した。電子聴診器は腹壁から回盲部・心窩部・膀左5cmに両面テープで密着固定を行い、極力ノイズを防ぐことができるように工夫して行った。その結果、飲水前は高周波成分(200〜800Hz)、飲水直後は大振幅高周波と小振幅中周波成分(50〜200Hz)、飲水後30分は小振幅高周波・小振幅中周波、飲水後60分に小振幅低周波成分(20〜50Hz)がみられる傾向が示され、現在これらの結果を学会発表するための準備中である。来年度は、前述の収録音に加えてイレウス音の収録と分析を行い、電子カルテ教材の事例に活用する予定である。そのために本年度は、昨年から引き続き、収録音を電子カルテ教材に取り込むための学内電子カルテソフト「ワイズマン電子カルテシステム」の整備を行い、演習用の事例を挿入できるまでに至っている。さらに電子カルテ教材に収録した音情報と実際の腸蠕動音の比較検証を行うために電子聴診器の点検及び整備と必要に応じて備品の交換などを実施した。
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