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2008 年度 実績報告書

看護実践能力強化のための聴診音取り込み演習用電子カルテ教材の導入と効果

研究課題

研究課題/領域番号 18592333
研究機関昭和大学

研究代表者

城丸 瑞恵  昭和大学, 保健医療学部, 教授 (90300053)

キーワード看護実践能力 / 電子カルテ教材 / アセスメント / 看護教育 / 聴診音
研究概要

今年度は、研究の最終年度のため演習用電子カルテソフト「ワイズマン電子カルテシステムER](以下演習用電子カルテ)に、看護過程事例-周手術期にある患者-を挿入して、その評価に対する予備調査を実施した。まず、聴診波形表示装置「トレーニングマスターIII」「電子聴診器」を用いて、呼吸音・心音・腸蠕動音の集録を行い、事例に挿入した。次に、心理面に対するアセスメント力強化のために、実際に申請者が行った手術をした患者に対する調査結果の一部を事例に反映させた。これらの事例に対する、学生の意見・希望、学習状況について任意の5人の学生に予備調査を実施した。学生は、演習用電子カルテにフィジカルアセスメントに関連した「音」情報を取り込んだことに対して、アセスメントの客観性と共有性を期待しており、それを活用することでアセスメント力向上への示唆を得られた。一方、挿入された演習用電子カルテの「音」情報を聴くことで、その部分にとらわれ、全体の観察や判断が曖昧になるという意見もみられ、事例展開のプログラムデザインの工夫および演習用電子カルテ使用前後の教育的支援のあり方が必要であることも見出された。身体面だけではなく、心理的情報を意図的に事例に挿入することで、手術前後の患者の心理やコーピングを意識した援助について考慮できることが推察され、教材としての事例のリアリティを高めることが、より実践的なアセスメントカとそれに基づいた援助の考慮に連動することが示唆された。今後も実際の患者状況から乖離しない教材事例作成のために、患者の心身の状況を具体的に明らかにする研究が必要と考える。
以上のように演習用電子カルテに「音」情報も含めた看護過程事例を挿入して、実際に演習を行うことで、看護実践能力の向上に寄与できることが示された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 腹部の手術を受ける患者のコーピングに関する実態調査-手術前後のコーピング方略の構造的把握を目指して2009

    • 著者名/発表者名
      城丸瑞恵, 他
    • 雑誌名

      昭和医学会雑誌 68(印刷中)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 高齢者の消化器疾患における術後せん妄発症状況と援助の実際2008

    • 著者名/発表者名
      堤千鶴子, 他
    • 雑誌名

      目白大学保健科学研究 1

      ページ: 77-83

    • 査読あり
  • [学会発表] 腹部の手術を受ける患者の手術前における不安と具体的な心配の構造2008

    • 著者名/発表者名
      城丸瑞恵, 他
    • 学会等名
      日本応用心理学会
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      2008-09-14
  • [学会発表] 模擬創部を用いた創傷ケア演習で学生が気づいた患者体験2008

    • 著者名/発表者名
      佐藤幹代, 他
    • 学会等名
      日本看護学教育学会
    • 発表場所
      筑波
    • 年月日
      2008-08-03

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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