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2008 年度 研究成果報告書

薬物事故を予測する簡便なリスク・アセスメント手法の開発

研究課題

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研究課題/領域番号 18592336
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 基礎看護学
研究機関東邦大学

研究代表者

中原 るり子  東邦大学, 医学部, 准教授 (90408766)

連携研究者 竹内 千恵子  東邦大学, 医学部, 教授 (50327483)
遠藤 英子  東邦大学, 医学部, 教授 (80223684)
田中 美穂  東邦大学, 医学部, 助教 (80385567)
尾崎 章子  東邦大学, 医学部, 教授 (30305429)
藤田 茂  東邦大学, 医学部, 助教 (50366499)
横屋 智明  東邦大学, 医学部, 助教 (90385576)
蜂ヶ崎 令子  東邦大学, 医学部, 助教 (30385570)
研究期間 (年度) 2006 – 2008
キーワード看護管理学 / 与薬ミス / FMEA / リスク・アセスメント
研究概要

本研究では、薬物事故の防止に役立てることを目指して、専門知識を持ち合わせていない看護師でも、簡便に与薬事故リスクをアセスメントする手法の開発を目的としている。具体的には病院内の与薬事故の中でも発生率が高い経口与薬事故に着目して、看護師の経口与薬業務(以下与薬業務)に潜む影響度の高いエラーを弁別し、対策を講じてより簡便で効果的な分析手法を検討するものである。
本研究ではまず、既存の分析方法としてFMEA(Failure Mode and Effects Analysis)に注目し、この分析方法が看護師の与薬業務に潜む影響度の高いエラーを弁別し、効果的な対策を講じるのに役立つか否かを検討する。FMEAとは品質管理の分野で利用されている手法で、作業過程におけるあらゆる失敗モードを事前に列挙し、その中から周囲への影響度の高い失敗モードを抽出して、事前に対策を講じるものである。わが国ではまだ実証研究は少ないが、アメリカではHFMEA(Health Failure Mode and Effects Analysis)と称して、産業用のFMEAが応用されている。
18年度は看護師の与薬業務の行動観察とFMEAの結果が一致した与薬事故のリスクを示したことからFMEAは、実際の与薬事故のリスクを予測する分析方法であることが示唆された。19年度はこれを踏まえ、調査の規模を拡大し検討した結果、A病院(特定機能病院)におけるFMEAは、大規模病院であるゆえに、効率性が悪く分析に時間を要した(延べ19時間)。一方、B病院(循環器専門病院)の検討では、病院の規模が小さいため、作業が効率的に進められ、与薬FMEAの作業は比較的少ない時間(15時間)で進めることができた。B病院における与薬事故の原因は、看護師の「配薬業務」におけるマニュアルの不備にあることがわかり、マニュアルを作成しなおしたところ、与薬インシデントをゼロに減らすことができた。しかしながら、分析作業にかかる時間が膨大で作業者の負担が大きかったことから、20年度は、分析に関わる看護師の負担を軽減するために、研究者のかかわりを増やし、従来のFMEAの分析作業を簡素化した。その結果、作業時間が5時間と大幅に減少し、インシデントの報告件数も1件のみとなり、スタッフの満足感も高まった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008 2007

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 循環器病棟における誤薬を予防する与薬手順の検討-FMEAを用いて2008

    • 著者名/発表者名
      著者 : 座波なぎさ・木村友美・割石由佳・根上牧子・恒松亜紀・中原るり子
    • 学会等名
      第3回医療の質・安全学会
    • 発表場所
      東京ビッグサイト
    • 年月日
      2008-11-23
  • [学会発表] 経口与薬作業過程における失敗様式-看護師の経口与薬作業過程の観察から-2007

    • 著者名/発表者名
      著者 : 中原るり子・藤田茂・遠藤英子・田中美穂・蜂ヶ崎令子・横屋智明・平山忍・片山茂子・伊東和子・竹内千恵子
    • 学会等名
      第2回医療の質・安全学会
    • 発表場所
      東京ビッグサイト
    • 年月日
      2007-11-23

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公開日: 2010-06-10   更新日: 2016-04-21  

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