研究課題/領域番号 |
18592340
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
佐藤 洋子 北海道大学, 大学院・保健科学研究院, 教授 (90162502)
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研究分担者 |
コリー 紀代 (伊藤 紀代) 北海道大学, 大学院・保健科学研究院, 助教 (80431310)
中澤 貴代 北海道大学, 大学院・保健科学研究院, 講師 (50360954)
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キーワード | 入院付き添い / 母親のQOL / 睡眠 / リスクマネージメント / 安全管理 / 小児看護 |
研究概要 |
母親の安全管理の管理に影響すると考えられる短期入院の未就学児に付き添う母親の入院中と自宅での睡眠時間とQOLの変化について明らかにした。【方法】1. 了承が得られた病院の施設長、看護管理者に口頭ならびに文書で調査の概略を説明し承諾を得た。同病院により紹介された対象者に対し、研究目的、倫理的配慮などの説明を口頭・文書で行い、署名により同意を得た。2. 非利き手にActig raph(AMI社製)を装着し、睡眠時間を測定した。SF-8、QUIK-R、ならびに自己記入留置式質問紙を用いQOLについて調査した。3. 統計ソフトSPSSVer. 15.0jを使用し、各睡眠指標、QOLについて分析した。3. 倫理的配慮 ; 本調査は、所属大学倫理委員会の審査・承認を得て実施し、SF-8はライセンス使用登録をした。【結果】対象者は、40歳代の母親1名であった(患児の入院病室、同一ベッドで児とともに睡眠をとっていた)。1. Actigraphによる睡眠状況 : 付添い時と自宅時における、睡眠時間、覚醒時間、0-0時間帯中の覚醒時間、0-0時間帯及び24時間における平均身体活動数、睡眠効率、5分以上の覚醒及び睡眠block数で差が認められた(p<0.05)。起床時刻は自宅時に早くなり、入眠時刻は自宅時に遅くなる傾向があった。2.QOLの推移 : SF-8における身体的サマリースコアは、付添い時55.42点、自宅時55.92点であった。精神的サマリースコアの平均は、付添い時49.85点、自宅時46.05点であった。QUIK-Rの総計では、付添い時19点、自宅時25点でいずれも不良であった。【考察】本対象者は付添い中の睡眠時間が延長していたが、夜間睡眠中の中途覚醒が多く、質的には自宅での睡眠が良質であったといえる。身体的QOLは付添い時のほうが低く、自宅時のほうが高い結果を示した。入院中の環境の整備の必要性が示唆された。
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