研究課題/領域番号 |
18592342
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
二渡 玉江 群馬大学, 医学部, 教授 (00143206)
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研究分担者 |
神田 清子 群馬大学, 医学部, 教授 (40134291)
中西 陽子 群馬県立県民健康科学大学, 看護学部, 准教授 (50258886)
廣瀬 規代美 群馬県立県民健康科学大学, 看護学部, 講師 (80258889)
掘越 政孝 群馬大学, 医学部, 助教 (80451722)
樋口 友紀 群馬県立県民健康科学大学, 看護学部, 助手 (20341802)
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キーワード | がん患者 / リンパ浮腫 / 手術 / 腋窩リンパ節郭清 / 予防介入プログラム / 評価 |
研究概要 |
今年度はこれまでの研究成果をふまえて、作成した心理教育的介入プログラムを実施し評価した。 1.対象:研究承諾の得られた初回乳がん手術(腋窩リンパ節郭清施行)患者20名。 2.方法: 1)介入時期:手術後5〜6日目(退院前)、術後2ヶ月、4ヶ月、6ヶ月の4時点で縦断的に実施した。 2)介入内容:セルフケアの必要性、浮腫発見方法、セルフドレナージ(以後SLD)方法と禁忌、日常生活上の注意事項などを今回の研究で作成した冊子とDVD教材を使用して実施した。さらにSLDの実施状況の確認、生活上の困難点や疑問点の傾聴や支持、不足しているケアの提案など。 3)評価方法:退院時の術側上肢周囲径(5点)を基準値として、その増減を対応のあるt検定で分析した。また、質問紙を用いて介入内容を評価した。 3.結果の概要 1)術側周囲径の増減:術直後を基準値とした術側5点の周囲径と術後2・4・6ヶ月後の周囲径には有意差は認められなかった。しかし、20名中4名(20%)に浮腫が発症しスリーブの処方を行った。 2)質問紙による評価:介入プログラム内容や方法は概ね、適切であった。介入によりSLD,日常生活の注意事項は概ね遵守できていたが、SLDが正確に実施できるか不安を持っている者もみられた。また、根気よく続ける必要性は認識しながらも継続することの困難を感じる者もみられた。 4.まとめと展望 限られた対象で、術直後から介入を継続的行ったにもかかわらず、20%に浮腫発生がみられたことは、あらためて予防介入の重要性が示唆された。今後は、継続データを収集するとともに、教育教材の修正、継続支援のシステム化、さらには、婦人科がん術後患者に対するプログラムの開始について検討する。
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