研究課題/領域番号 |
18592350
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
桑田 弘美 岐阜大学, 医学部, 講師 (70324316)
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研究分担者 |
杉浦 太一 岐阜大学, 医学部, 助教授 (20273203)
後閑 容子 岐阜大学, 医学部, 教授 (50258878)
野田 洋子 岐阜大学, 医学部, 教授 (10095953)
石原 多佳子 岐阜大学, 医学部, 助教授 (00331596)
佐合 真紀 岐阜大学, 医学部, 助手 (60402161)
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キーワード | 在宅療養 / 障害や難病を持つ子ども / 家族 / 地域支援 |
研究概要 |
平成18年6月に、連合王国スコットランドのグラスゴー市で行われたWHO Collaborating Centre for Nursing and Midwifery Education, Research and Practice within the School of NursingのResourcing Global Health Conferenceにおいて、"Toward the nursing intervention for pediatric home care"として、在宅療養をする子どもと家族の実態をまとめ、支援の方向性について発表した。質疑応答で、障害を持つ子への学校の役割について、学校と家庭とスムーズに連携が取れていないことや、子どもの状況にあった支援も十分にできていないことについて問題提議された。また、9月に行われた第44回日本特殊教育学会では、アンケート項目の抽出の途中経過を発表した。 そして、「在宅療養をしている障害を持つ子とその家族の実態」の結果からアンケート項目のワーディングを行ったところ、改めて親が子どもの病気や障害を受け入れる前後で親の思いの変化があることが見出された。在宅移行後では、(1)育児への強い義務感、(2)子どもの将来への不安、(3)育児及び介護への強い負担感、(4)医療・教育・福祉への不信感、(5)現実から逃避行動が見られたが、親が子どもの病気や障害を受け入れた頃の思いとして、(1)病気や障害の受容への実感、(2)他者との関わりへの期待感、(3)今後の在宅療養に関する不安が見られたということが見出された。 支援体制の構築について、肢体不自由児サークルや患者会の母親とも月1〜2回の割合で話し合いを持った。母親の思いがなかなか医療者に伝わらないことや自閉症などの発達障害を持つ子どもには、学校ですぐアシスタントが付くのに比べ、車椅子などの医療用具が必要な子どもに関しては、母親が学校で待機することを求められるなど、病気や障害によって学校側の対応が異なることに疑問を投げかけていた。これからその母親を対象にプリテストを行い、項目分析を行い、最終調査票を作成する。同時に「岐阜在宅ケア研究会(仮称)」を立ち上げる準備を整えている。
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