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2006 年度 実績報告書

クリティカルケアにおけるDVT発生要因と発生予防ケア方法に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 18592358
研究種目

基盤研究(C)

研究機関山口大学

研究代表者

山勢 博彰  山口大学, 大学院医学系研究科, 教授 (90279357)

研究分担者 鳩山 淳子  山口大学, 大学院医学系研究科, 助手 (90403667)
本山 仁美  山口大学, 大学院医学系研究科, 講師 (90316620)
掛田 崇寛  山口大学, 大学院医学系研究科, 助手 (60403664)
田代 明子  山口大学, 大学院医学系研究科, 助手 (20437627)
山勢 善江  日本赤十字九州国際看護大学, 看護学部, 助教授 (30279351)
キーワード医療・福祉 / 看護学 / 臨床 / 生理機能 / 循環器
研究概要

静脈血栓塞栓症は、手術後や急性疾患、重症疾患などのクリティカルな状態にある患者の入院中に多く発症し不幸な転帰をとる。特に救命救急センターやクリティカルケアの臨床では、致命的疾患である肺梗塞症(PE)の原因のほとんどは、下肢の深部静脈血栓症(DVT)とも言われている。DVT予防では、足浴や保温、マッサージが行われるが、これらの方法がクリティカルな患者にとって安全な看護技術であるかは不明なところが多い。そこで本研究では、クリティカルな状態にある患者へのアロマセラピーを用いた保温(アロマ保温)がどれだけ効果があるものかを明らかにすることを目的とした。方法は、健康な成人を対象にクリティカルな状況を想定した擬似的環境を設置し、クロスオーバーデザインで「保温群」「アロマ保温群」「無介入群」の実験を行った。評価項目は、脳代謝と脳神経活動、自律神経活動、保温効果、および心理的変化である。対象は男性2名、女性16名。環境条件を同一とした中で2006年7月から9月に実験を行った。その結果、アロマ保温は嗅覚刺激により脳血流を増大させるが脳神経活動を抑制させること、交感神経活動抑制の後に副交感神経活動の活発化が見られることが明らかになった。また、アロマ保温は保温効果が高く遠隔部位の温度をも上昇させ、心理的に緊張や不安などの感情を軽減させることがわかった。健康な成人においてアロマ保温の介入は、脳神経活動は抑制させ自律神経系では副交感神経活動が優位に変化することから、負的感情を抑制するだけでなく生理面でも神経の緊張を緩和する効果があることが示唆された。自主的なマネージメントが難しく様々な刺激因子が多い環境において、アロマ保温はクリティカルケアでも安全に効果の得られる看護技術であり、DVT予防の1つのケアとして位置づけられることが示唆された。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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