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2006 年度 実績報告書

意識障害患者への看護介入効果に対する神経科学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 18592366
研究種目

基盤研究(C)

研究機関札幌医科大学

研究代表者

林 裕子  札幌医科大学, 保健医療学部, 講師 (40336409)

研究分担者 村上 新治  札幌医科大学, 保健医療学部, 教授 (30142756)
紙屋 克子  筑波大学, 人間総合科研究科, 教授 (90272202)
福良 薫  札幌医科大学, 保健医療学部, 講師 (30299713)
キーワード意識障害 / リハビリテーション / 看護
研究概要

はじめに
意識障害患者は視覚からの刺激を受けることが困難であるため,視覚が遮断された状態で一定時間の脳活動の評価方法について研究する必要が生じている.また,五感への単一刺激では前頭葉での統合が生じにくいため,複数の感覚刺激を同時に行うことで脳活動を活性化させ意識障害回復に効果があるのではないかと考えた.このため本年度は,脳に損傷のない成人男女を対象者として,視覚刺激が遮断状態における前頭葉でのα波とβ波の発生状態と脳活動の評価方法の検討を試みた.
研究の実際(原著論文作成中)
方法:成人男女で脳損傷経験のない者40名(女子29名,男子11名,平均年齢25.3±6.8歳)を対象者とした.(1)開眼の状態で座位,(2)閉眼の状態で座位,(3)閉眼の状態で臥位の各課題を5分間毎にランダムに継続して行い,イーオス製の簡易型脳波計(1チャンネル)ブレインモニタEMS-100にてα波とβ波の発現数を測定した.
結果・考察:開眼座位では,α波とβ波の発現数が発生しない時間帯がすくないこと,5分間のα波とβ波の発現数の平均値が高かったこと,変化率が他の課題刺激より高かったとこのことから,他の課題刺激より脳活動を活性化する刺激であることがわかった.これは,開眼座位姿勢は他の刺激より視覚と姿勢保持の情報が入るため刺激量が増え前頭葉が活動するという生理的現象である.また,5分間の課題刺激によって,3課題ともα波とβ波の推移は負に傾いており,この課題刺激は一定の単調な刺激であり,生理的現象として脳活動が低下したと考えられる.以上より,α波とβ波の発現数を用いて脳活動を評価することは可能であると考えられる.
今後の研究
今後本研究は下記のテーマについてさらに研究を進めていく予定である.
1.生理学を基盤とした意識障害回復のための効果的な介入方法の基礎的な検討
2.効果的介入方法の臨床応用における検討

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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