研究課題/領域番号 |
18592389
|
研究機関 | 高知女子大学 |
研究代表者 |
嶋岡 暢希 高知女子大学, 看護学部, 講師 (90305813)
|
研究分担者 |
中野 綾美 高知女子大学, 看護学部, 教授 (90172361)
長戸 和子 高知女子大学, 看護学部, 教授 (30210107)
佐東 美緒 高知女子大学, 看護学部, 講師 (20364135)
中河 亜希 高知女子大学, 看護学部, 助教 (70453222)
|
キーワード | 乳児 / コミュニケーション / 育児困難感 / 母性看護 / 家族看護 |
研究概要 |
本研究では、言語的コミュニケーション手段をまだもたない乳児期の子どもと、その子どもを育てる両親が、お互いの意思疎通を図り、育児困難感を軽減できるコミュニケーション技術を開発することを目的としている。今年度は以下の項目を明らかにすることを目標とし、研究を実施した。 1)乳児期の子どもとその両親のコミュニケーションに関する資料を追加検討し、コミュニケーション分析のための視点をさらに深める。2)乳児期の子どもをもつ両親はどのような状況を育児困難と判断し対処したのかを明らかにする。3)乳児期の子どもをもつ両親は、育児困難に対処し解決するために、子どもとどのようなコミュニケーションを行っていたかを明らかにする。4)乳児期の子どもをもつ両親が、エンパワーされるコミュニケーションについて明らかにする。 目標1)については、親と子のコミュニケーションは親の子どもに対する感情に影響を受けることが考えられ、育児に対する自信や幸福感が子どもへのコミュニケーションに関与しているのではないかと考えられ、分析の視点として追加することとした。目標3)4)については、インタビューによる調査を行い、現在分析中であるが次のようなことが分かった。子どものニードに対応できない状況が続き、変化がみられない時に、親は「困難感」を感じているが、それについて結果を期待せず、多くの方法、多くのサポート源をもつことで、重大な「困難感」に陥らず対処できていることが明らかになった。また、子どもからエンパワーされている親は、常に子どもからのサインを大事にしようとしているが、サインが読み取れなくても、周りの状況や前後の文脈からサインを読み取ろうとし、また読み取れない状況を自分の否であるととらえず、育児の自信が概ね保たれていることが分かった。
|