研究課題/領域番号 |
18592393
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研究機関 | 天使大学 |
研究代表者 |
大石 時子 天使大学, 大学院・助産研究科, 教授 (90331470)
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研究分担者 |
柳原 真知子 天使大学, 大学院・助産研究科, 教授
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キーワード | ピアカウンセリング / 大学生 / コンドーム / コンドームネゴシエーション / セイファーセックス / 教材 |
研究概要 |
昨年度立ち上げた、ピアエジュケーターの交流勉強会(名称:Apeer)は、新しいmemberも参加して2大学院、3大学からとそれらの卒業生も参加して、本年度5回の交流勉強会を行った。医学、臨床心理学、社会学、助産学、の立場からそれぞれ、自分たちの考えるセイファーセックスへの性教育の方法論等について発表しあった。 また、演劇作成の基礎データをとる目的と、演劇教材の効果をピア活動の中で評価できるような尺度の作成をめざして、昨年度大学生へのアンケート調査を行ったが、その結果を分析し、まとめた論文を学会誌に発表した。また国際助産師連盟のGlasgow大会にacceptされて発表の予定である。 本調査では、女性のほうが、コンドーム使用提案率が男性より低く、男性のコンドーム使用率は相手から提案されても有意に上昇していなかった。今までに、コンドーム使用を提案して拒否されたことのある女性は、そのような経験のない女性に比してコンドーム使用率が低かった。以上からセイファーセックスネゴシエーションには女性をempowerすることが課題であり、男性が女性からの提案を受け入れるネゴシエーションのプロセスのシナリオが必要と考えられる。 尺度は、米国で大学生を対象に開発されたコンドーム使用自己効力感尺度を翻訳し、6因子24項目から成るJapanese Version of Condom Use Self-Efficacy Scale(以下JCUSES)を作成した。その信頼性は高く、JCUSESはコンドーム使用群と非使用群を判別できる妥当性が示された。この尺度においても、女性のコンドーム使用自己効力感や用意行動の下位尺度は男性より有意に低いものの、ネゴシエーションの下位尺度に男女差はなく、女性の自己認識と現実とのギャアプを埋めていくようなシナリオ作りが必要と考えられた。 新年度、これらをまとめて演劇化する。
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