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2008 年度 実績報告書

上部消化管がん患者の術後機能障害評価尺度(短縮版)の開発とその有用性の検討

研究課題

研究課題/領域番号 18592394
研究機関自治医科大学

研究代表者

中村 美鈴  自治医科大学, 看護学部, 教授 (10320772)

キーワード食道がん / 胃がん / 上部消化管がん / 術後機能障害評価 / 尺度開発 / 質問紙 / 信頼性 / 妥当性
研究概要

上部消化器がんの治療法の一つとして手術療法がある。ところが、手術後は消化管の切除や再建に伴い、様々な機能障害を生じる。また、上部消化管がん術後の機能障害は、年月の経過とともに消失するのではなく、年月が経過しても大半の患者が何らかの身体症状を抱えながら生活している。術後1-2年後も一人平均5.5項目、5年後も8.3項目という複数の症状を持ち、不快感に悩まされている。しかし、上部消化管がん術後の機能障害に伴う複数の身体症状の程度を客観的に測定し評価した研究報告は国内外共に見当たらない。上部消化管がん術後患者にとっては、様々な身体症状が重複することによる生活障害がQOLを大きく低下させていると考えられる。このような症状やその程度、生活障害について長期的な実態把握、生活支援方法は体系化されていない。
以上の背景により、上部消化管がん患者の術後機能障害の程度を客観的に評価する方法を確立する必要ぶあると考え、先行研究において、上部消化管がん患者の術後機能障害の程度を客観的に評価する術後機能障害評価尺度(暫定版)32項目を作成した(SurgeryToday2005;35.7).その後、術後機能障害評価尺度32項目(PODUGC-32:Postoperative dysfunction after upper gastrointestihal cancer-32)の開発とその有用性について検討した(Journal of Clinical Nursing2008;17.11)。しかし、この尺度は32項目と項目数が多く、より簡易的で洗練された尺度短縮版の開発が課題となった。以上の背景より、本研究の目的は、上部消化管がん患者の術後機能障害評価尺度の短縮版を開発し、ならびに信頼性・妥当性を検討することである。調査を行う3つの施設における倫理委員会での承諾、各施設長の承諾を得た上で研究を進めた.また、対象者の研究参加に対する自由意思の尊重とプライバシーの保護に努めた。今回の3施設において、対象者の選出基準を満たした約1000名である.再テスト法では、約600名に質問票の配布を行った。回収は910名であった。男性622名、女性235名、平均年齢65.7SD9.8歳、食事にかける平均時間26.7SD23.3分、体重減少-7.3SD8,1であった。尺度の合計得点平均は、100点満点中31.3点(最小1-最大76)であった。今後は得られたデータから尺度の信頼性・妥当性を検討する。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 胃切除後の諸問題とQOL評価2009

    • 著者名/発表者名
      中村 美鈴
    • 雑誌名

      臨床消化器内科「掲載確定」 24巻(印刷中)

  • [雑誌論文] Development of a 32-item scale to assess postoperative dysfunction after upper gastrointestinal cancer resection : reliability and validity2008

    • 著者名/発表者名
      MISUZU NAKAMURA YOSHIHIRO KIDO, TAKAKO EGAWA
    • 雑誌名

      Journal of Clinical Nursing Vol. 17

      ページ: 1441-1449

    • 査読あり
  • [学会発表] Nursing care of postoperative gastrointestinal dysfunction and resumption of social activities in patients after gastrectomy2009

    • 著者名/発表者名
      Misuzu Nakamura, Suzuki Sumie
    • 学会等名
      ICN4年毎大会2009 「発表確定」
    • 発表場所
      南アフリカ ダーバン
    • 年月日
      2009-07-02

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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