研究概要 |
脳血管障害を発症して入院中の患者とその家族(配偶者)4事例に,カルガリー家族アセスメントならびにカルガリー家族介入モデルを基盤とした「感情の安定化」と療養生活における「患者と家族の目標の共有化」を主軸とした看護介入を実施した.発症から1か月以内で介入を開始し, 概ね3~ 4週間毎に計3回の介入を実施した.Family Assessment Device(FAD)を用いた量的評価では,約2か月間の短期間の介入で家族機能全体が大きく変化する状況は認められなかった.しかし細部では「役割意識」,「情緒的反応」,「行動統制」の得点が介入終了時に軽減されており,本介入プログラムが脳血管障害発症に伴って家族内に生ずる情緒的葛藤や成員間の緊張状態の軽減・緩和に寄与できる可能性が示唆された.
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