研究概要 |
本研究は,認知症高齢者グループホームで終末期ケアを実施するための研修プログラムの開発を目的とし,終末期ケアのニーズ調査ならびに「認知症高齢者のための終末期」研修会を実施した.その結果,研修会受講は終末期ケアに対する認識の変化は,一時的なものであり,そのことは時間の経過とともに死が現実的になり,[死にゆく患者のケアへの恐怖]の認識がさらに高まっていた.しかし,「家族への配慮」「家族の心理的支援」「家族の役割」の認識については変化を認めず,家族への援助ケアの認識は,日常的に認識されていたと考える.今後,職員の[死にゆく患者のケアへの恐怖]を緩和するために,認知症高齢者グループホームに出向いての3か月以内の継続的な出張研修会の介入や,死の準備教育やグリーフケアなどの死の恐怖に対するケアやサポートが必要である.今後,医療連携における看護職との連携システムの中で,ホームへの出張研修会の実施や職員の精神的サポートを実施していくことが必要である.
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