研究課題/領域番号 |
18600007
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 京都府立大学 |
研究代表者 |
野口 祐子 京都府立大学, 文学部, 教授 (80128769)
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研究分担者 |
宗田 好史 京都府立大学, 人間環境学部, 助教授 (70254323)
野田 浩資 京都府立大学, 福祉社会学部, 助教授 (60250255)
浅井 学 京都府立大学, 文学部, 助教授 (00257817)
WALKER Larry 京都府立大学, 文学部, 助教授 (70381928)
加藤 丈雄 京都府立大学, 文学部, 助教授 (00194829)
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キーワード | 都市論 / 比較文化 / みやこのイメージ / 京都とヨーロッパ |
研究概要 |
平成18年度は、(1)京都とヨーロッパの首都のイメージ、それらの比較、(2)都市計画・建造物・記念碑・芸術作品・メディアによって形成される国民のアイデンティティ、(3)京都とヨーロッパにおける都市の理想、首都ブランド化戦略と「創られた伝統」の詳細、(4)首都構想における保存と開発の理念の葛藤、(5)古都幻想と尚古趣味、(6)各時代の美意識と首都の姿の関係、に焦点を絞った。これらの観点について、メンバーが各自の分担領域の研究を進めると共に、毎月2回の研究会を持って知見を共有した。 研究会の成果は平成18年11月18日に、京都府立大学文学部公開シンポジウムという形で公表した。第1部<ヨーロッパにおけるみやこの演出>では、1宗田「全ての道はローマに通じる--みやこ演出のお手本」、2野口「ローマになりたかったロンドン--大英帝国の威容を示すためのみやこ」、3浅井「ロンドンになりたくなかったダブリン--植民地のみやこからケルト民族のみやこへ」、4加藤「ローマになりたくなかったニュルンベルク--ゲルマン精神を演出するみやこ」、5水本「演出されたみやこ町--洛中洛外図の中の京都」と題して講演を行った。パネル・ディスカッション<京都におけるみやこの演出--ヨーロッパとの比較の視点から>では、19世紀以降の京都イメージをヨーロッパ首都と比較検討した(於ハートピア京都)。このシンポジウムでは、ローマをみやこイメージの基盤に据えて、19世紀以降のヨーロッパ各都市がそのイメージをいかに受容・利用したか、あるいは反発・克服しようとしたかという問題を焦点化した。さらにその観点を平安京と近代都市という二重の京都イメージの構築と変容にも重ね合わせる試みであった。パネル・ディスカッションでは塔が都市に与えるイメージにおける比較を中心に議論した。講演録は20年度成果報告書に収録する予定である。
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