前年度に実施した台湾の嘉義大学附属小学校でのアンケート調査をまとめた。その結果の一部を雑誌に発表した論文に活用した。 (前年度のアンケート調査のまとめ) 本研究では、まず台湾の小学校の5・6年児童の自己効力感とコミュニケーション様式の因子をSPSSを使用した因子分析によって抽出した。結果として「仲間関係及び自己に対する効力感」「自己主張の抑制」「他者中心のコミュニケーション」の三つの因子を得た。次に、因子の相関関係について分析を行ったが、その結果については、中国の小学校のアンケート結果の分析とともに最終報告書において述べることとする。 (本年度に実施したアンケート) 本年度は中国の小学校の5・6年児童を対象にアンケート調査を実施した。対象となった小学校は、北京師範大学附属小学校、一般の公立小学校、主に民工の子どもが通う私立小学校の三校であった。これは、格差の広がる中国において、子どもたちのコミュニケーション能力にどのような違いが生じているかを調べるために行った。
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