研究分担者 |
山下 宏文 京都教育大学, 教育学部, 教授 (20283690)
広木 正紀 京都教育大学, 教育学部, 教授 (30115977)
安東 茂樹 京都教育大学, 教育学部, 教授 (40273817)
土屋 英男 京都教育大学, 教育学部, 教授 (20188577)
榊原 典子 京都教育大学, 教育学部, 教授 (90141473)
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研究概要 |
研究組織を確立し,06年9月から07年3月まで,計7回の定常的な研究会を開催した。研究会では主としてわが国のエネルギー教育に関するカリキュラム開発に関する検討と,英国の科学教育改革の現状の検討を行ない,具体的には,下記の件について検討した。 (1)エネルギー環境教育カリキュラムの現状について (2)英国ナショナル・カリキュラムにおけるエネルギーの扱い (3)英国GCSE科学の内容についての検討 (4)家庭科からみるエネルギー環境教育プログラム (5)エネルギー環境教育情報センター編「エネルギー教育ガイドライン」についての検討 (6)イランの初等中等教育におけるエネルギーの扱いについて これらの検討において,以下の点が明らかになってきた。まず,わが国におけるエネルギー環境教育は,エネルギー教育実践校などの取り組みはあっても,全体としていまだ不十分であり,特に初等中等教育におけるカリキュラムはほとんど開発されていない。 一方英国では,エネルギー学習の重要性について「科学」においてキーステージ3までに資源問題も含めた取り扱いをかなりの比重で行っている。昨年9月から実施され始めたキーステージ4におけるGCSE科学では学習内容を絞り込み,エネルギーの扱いは相対的に減少したが,自然エネルギーや原子力エネルギーなど,社会問題となっている内容につていは踏み込んだ扱いをしている。 イランでは,初等教育の初期の段階から理科においてエネルギーを真正面から扱っている。こうした点においてわが国の理科の扱いは不十分だといえる。 なお,これらの検討内容やカリキュラム案を,エネルギー環境教育学会(於八戸工大)や英国ASE大会(於バーミンガム大学)で発表した。
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