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2007 年度 実績報告書

保育園の昼寝は是か非か

研究課題

研究課題/領域番号 18603001
研究機関福島大学

研究代表者

福田 一彦  福島大学, 共生システム理工学類, 教授 (20192726)

キーワード教育系心理学 / 人間生活環境 / 医療・福祉 / 社会医学 / 脳・神経
研究概要

新生児期においては、睡眠と覚醒は昼と夜の区別無く時間的に均等に分布している。その後、徐々に睡眠が夜間に集中し、乳児期に睡眠の概日リズムが顕著化する。幼児期になると夜間睡眠自体はほとんど変化しないが、昼間睡眠は顕著に変化する。1歳では午前と午後に1回ずつの昼寝が生じるが、2歳では午後に1回の昼寝をとるようになる。その後3歳〜5歳にかけて昼寝をとらない幼児の割合が増えていき、6歳までにはほとんどの子供が昼寝をとらなくなる。ところが、日本の保育所では、午後に平均90分の昼寝を課している。このため5歳の段階でも、保育園児は平日に平均90分の昼寝をとっており、このために、夜間睡眠の就床時刻が後退し、夜型の生活習慣が定着する結果となっている(Fukuda & Sakashita,2002)。さらに、この夜型化した生活習慣は、昼寝の習慣が終了した小学校入学以降も数年間継続することが明らかとなっている(Fhkuda & Asaoka,2004)。本研究は、活動量の連続記録装置を用いて、昼寝による生物リズムへの影響を客観的かつ詳細に検討することを目的とした。方法: 保育園児32名(男児17名)を対象として、金曜日の午前中から月曜日の午前中にかけて活動量の連続記録を行った。研究を行うにあたって、検査対象者の保護者には、研究の趣旨を説明した上で、承諾書に署名してもらった。活動量の連続記録にはActiwatch-Lを使用した。この保育園では、記録を行った時期には、年長児では昼寝を中止していた。結果: 平日の睡眠パターンをみると昼寝をとっていた年中児では入眠の時刻が約1時間後退していた。次に週末の両者の活動量パターンを検討した。週末には、保育園に通っていないため、年中児も殆ど自発的には昼寝をとることはない。週末の活動量のパターンに関しては年中児と年長児の間にほとんど差が認められなかった。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 睡眠と姿勢.2007

    • 著者名/発表者名
      福田一彦
    • 雑誌名

      理学療法 24

      ページ: 63-70.

  • [雑誌論文] Does televsiion viewing cause delayed and/or irregular sleep-wake patterns?2007

    • 著者名/発表者名
      Asaoka, S., Fukuda, K., Tsutsui, Y. & Yamazaki, K.
    • 雑誌名

      Sleep and Biological Rhythms 5

      ページ: 23-27.

    • 査読あり
  • [学会発表] 保育園児の昼寝と夜間睡眠との関係 活動量連続記録を用いた検討2007

    • 著者名/発表者名
      福田一彦, 浅岡章一, 福井ゆきの
    • 学会等名
      第32回日本睡眠学会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2007-11-09
  • [学会発表] 心理学における睡眠研究(16)-子どもの睡眠の現状と問題点-2007

    • 著者名/発表者名
      福田一彦
    • 学会等名
      第71回日本心理学会
    • 発表場所
      東京(東洋大学)
    • 年月日
      2007-09-19
  • [学会発表] 保育園の昼寝は是か非か 活動量連続記録を用いた検討2007

    • 著者名/発表者名
      福田一彦、浅岡章一、福井ゆきの
    • 学会等名
      第71回日本心理学会
    • 発表場所
      東京(東洋大学)
    • 年月日
      2007-09-19
  • [図書] 眠りの科学とその応用 第2章 学校教育と睡眠(Pp.13-23.)2007

    • 著者名/発表者名
      福田一彦
    • 総ページ数
      331
    • 出版者
      シーエムシー出版

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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