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2006 年度 実績報告書

高校生および勤労者の睡眠不足による過眠に対する午睡導入の実証的研究

研究課題

研究課題/領域番号 18603010
研究種目

基盤研究(C)

研究機関久留米大学

研究代表者

内村 直尚  久留米大学, 医学部, 助教授 (10248411)

研究分担者 森田 喜一郎  久留米大学, 高次脳疾患研究所, 教授 (20140642)
橋爪 祐二  久留米大学, 医学部, 講師 (30333230)
土生川 光成  久留米大学, 医学部, 助手 (40343701)
小鳥居 望  久留米大学, 医学部, 助手 (60343696)
山本 克康  久留米大学, 医学部, 助手 (60368925)
キーワード高校生 / 睡眠不足 / 眠気 / 午睡 / 生活リズム / 睡眠リズム / 学習効果 / 昼休み
研究概要

現在の高校生は睡眠不足や睡眠リズムの乱れが生じ日中の眠気、体調不良や情緒不安定を招き、健康な高校生活を送るのに大きな阻害要因となっていると思われる。このような睡眠不足から生じる日中の眠気の対策として、昼休みに午睡を導入し、日中の眠気や学習効果についての有効性を検討した。
明善高校946名(男性476名、女性466名:1年生307名、2年生300名、3年生339名)に対して昼休みの15分間(13時15分〜13時30分)に午睡を6ヶ月間以上試み、その前後でアンケート調査を行った。
午睡を実施した者は542名で、内訳は週3回以上の実施者が204名、週1〜2回実施者が159名、月1〜2回実施者が163名であった。「週3回以上実施」グループは他に比べて早寝、早起きで、睡眠時間、仮眠時間ともに短い傾向にあった。「週3回以上実施グループ」は就寝時刻が一定であり、また休日の起床時刻も平日と同様に一定の割合が高かった。「週3回以上午睡実施グループ」では、午前・午後の眠気を感じることが有意に少なく、午前中および午後ともに頭がすっきりしていた。「週3回以上実施グループ」では学校での授業や自主学習中に集中でき、自宅での勉強中に眠くなることも少なく、さらに成績も向上し、体の調子も良くなった。午睡の効果を実感できた者は76%で、必要だと思った者が83%であった。
今回の研究結果より、昼休みに午睡をした者は午後の眠気が軽減し、授業に集中でき、学習効果や体調の維持につながることが示唆され、実施者本人も午睡の効果を強く実感していた。また、週3回以上午睡をした者はそれに加え、昼間の活動性が向上し、夜間の就寝時刻が一定となり、夜間の熟睡感は増し、目覚めも改善し、朝の起床時刻も一定となった。その結果、午前中の眠気も軽減し、1日の規則正しい生活リズムを確立することが可能になると推察される。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 生活習慣病と睡眠の深い関係を考える-働く世代の調査から-2006

    • 著者名/発表者名
      内村直尚
    • 雑誌名

      診断と治療 94

      ページ: 501-511

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 不眠症の原因・診断・分類および治療2006

    • 著者名/発表者名
      内村直尚
    • 雑誌名

      臨床と研究 83

      ページ: 357-362

  • [雑誌論文] 序論(特集・睡眠障害の診断と治療)2006

    • 著者名/発表者名
      内村直尚
    • 雑誌名

      最新精神医学 11

      ページ: 417

  • [図書] 睡眠障害治療の新たなストラテジー2006

    • 著者名/発表者名
      内村直尚
    • 総ページ数
      6
    • 出版者
      生活習慣病との関係から見た不眠症治療を探る -実地診療における治療の重要性-

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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