近年、日本は「24時間社会」と言われ、大人から子供まで人々の生活は夜型化し、就寝時刻が遅くなり、それに伴い睡眠時間も短縮している。日本人全体の平均睡眠時間は約7時間と言われているが、これは40年前に比べると約1時間減少している。すなわち、現代の日本人の多くが睡眠不足の状態で生活している。睡眠不足は昼間の眠気(過眠)を引き起こし、学生では学習障害や情緒障害を招く。一方、勤労者では交通事故や労働災害の危険が増大するばかりでなく、作業効率の低下やうつ病などの心の病気を招く。そこで学生の過眠の実態を調査し、心身に対する悪影響を明確にし、その上で昼休みの短時間の昼寝(午睡)を導入することによって午睡の効果を明らかにし、実際に過眠を減少させ、学生の学習能率やQOLを高め情緒的安定をはかることを自覚的評価および客観的評価によって実証したい。
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