1.海外実地調査およびコンサルタント招聘による資料収集 夏休みおよび春休み期間を利用して、沿海州・アムール地域での実地調査を行った。対象となった言語はウデへ語、ナーナイ語、ウルチャ語であり、これまでの採集資料の分析確認とあらたな資料の採集を行った。具体的には、8月8日より8月15日まで、クラースヌイ・ヤール村にてウデへ語を調査した。9月7日より13日まで、ブラバ村にてウルチャ語の調査を行った。11月には1週間、ナーナイの協力者を招聘し、ナーナイ後の分析にあたった。 2.コーパス作成準備 ウデへ語に関して、謝金によるアルバイトの作業から、ロシアの研究の語彙集および辞書の項目を入力し、比較対照のための語彙コーパス作成の足がかりとした。満洲語に関して、清代の満州語辞書である「清文彙書」の満州語項目の翻字ならびに漢語訳の入力により、辞書を作成した。 3.研究成果の刊行と現地還元 これまでの調査研究の蓄積があったので、本研究としては初年度ながら4冊のテキスト集を刊行することができた。郵送により発送し、語り手とと現地教育機関等に配布した。国内の研究所機関ならびに記述言語学に携わる諸研究者にも発送した。
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