2006年4月に、小林(新保)敦子と松本ますみは、東京で打ち合わせ会議を行い、調査日程、調査票などについて検討した。9月3日から6日にかけて、中国寧夏において寧夏社会科学院の主催で開催された第2回回族国際シンポジウムに小林(新保)敦子、松本ますみがともに参加し、発表を行い分科会司会も担当した。合わせて小林(新保)敦子は、研究協力者の察国英氏(寧夏教育庁長、中国教育学会副会長)、武宇林氏(北方民族大学)と、研究協力の打ち合わせをした。松本ますみは、国際会議終了後に、イスラーム学校の調査を、研究協力者の武氏は、寧夏で農村女性教員の調査をそれぞれ実施した。 11月5日および6日に、早稲田大学において、<国際シンポジウム・グローバリゼーションの下での少数民族女性のエンパワーメント>を開催した(国際シンポジウム実行委員長は、小林(新保)敦子)。ゲストとして、ムスリム女性問題研究者として世界的に活躍するマリア・ジャショック氏(オックスフォード大学)、中国の少数民族女子教育研究の第一人者である鄭新蓉氏(北京師範大学教授)、またジャイナビー・カシム氏(マレーシア国民大学)のほか、中国寧夏農村部の女性教員である、海金琴氏、白寧氏など、8人を招聘した。日本側から多数の研究者が参加し、ムスリム女性のエンパワーメントに関する広範な議論を行った(参加者180人、うち外国人参加者は約3割)。研究協力者の蔡氏や宇氏もパネリストとして参加し、また来日時に今後の研究に関して相談した。11月12日に、早稲田大学国際会議場において、本研究に関するポスターセッションを開催した。さらに、2007年2月、11月の国際シンポジウムの報告書を出版し、国内外の関係諸機関に配布した。
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