研究概要 |
当初の研究計画に基づき,平成18年度はまず,(1)これまで運用していた授業のホームページ用のウェブ・サーバーを,詳細なデータを取得可能な外部サーバーに移転し,年度中の講義を用いてWebへのアクセスデータを予備的に収集し,必要なデータが正常に得られることを確認した. 次に(2)そのデータを外部業者に委託して当該講義に関するWebページへのアクセス状況を解析するシステムを試験的に構築し,そのデータから,本来必要なアクセス状況を示すデータが得られることを確認した. 諸般の事情により,当初予定よりやや遅れたものの平成18年度中には,上記(1)サーバーの移転,および外部業者によるデータの解析をともに成功させ,平成19年度からの本格運用とアクセス解析の準備を予定通りに整備することができた. 他方,(1)金沢工業大学における科学技術者倫理教育体制,および(2)本研究課題であるWebとそのアクセス解析による授業改善(FD),および初年次教育との関係,あるいは広く,「新しい教養教育」について積極的に講演,論文発表を行い,また他研究機関の研究者と意見・情報を交換した. その結果,(1)科学技術者倫理教育についてはこれまで得られつつある成果を学会誌に論文として,(2)Webを用いた授業改善については研究目的,システムの解説,および得られつつある成果について講演として,(3)初年次教育ないし新しい教養教育については,技術者倫理教育をめぐる世界的な変化と初年次教育の意義,そして新しい教養教育の中核をなすものとして科学技術者倫理を紹介した著書(分担執筆)として公表した.
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